そこで今回は、先頭に立ってメンタリングプログラムを成功させている3人のリーダーを取材し、チームのキャリア満足度と効果を高めるためのヒントを集めてみた。ここでは、メンタリングを実りあるものにするための3つの方法を紹介する。
1.創造的な手法と質問を行う
Association for Talent Development(才能開発協会、ATD)によれば、メンタリングの形態には以下のようなものがある。1対1メンタリング、グループメンタリング、ピアメンタリング、そして従来とは異なる形態のリバースメンタリング(後輩が先輩をメンタリングする)やスピードメンタリングといったものもある。
40億ドル(約5491億円)以上の評価額を持ち、1200人以上の従業員を抱える営業実行プラットフォームOutreach(アウトリーチ)の人材・組織開発担当上級副社長であるパメラ・マッツソンは次のように語る。
「一部の事業部門では、特定の業界や重点分野(すなわち、カスタマーサクセスチームとGo To Marketチーム)に特化した従来型の1対1のメンターシッププログラムを採用していますが、Outreachで最も広く採用されている形式はスピードメンタリングです。参加者は限られた数のメンターと会い、その後、新しいパートナーやグループへと交代して、新しい会話が行われます。これらの会話は毎月バーチャルで行われ、ランダムにペアが組まれるリバースメンタリングも含まれています」
そしてマッツソンは、フィードバックやマイルストーンに基づいて、効果の高かった質問例をいくつか紹介してくれた。
スピードメンタリングの質問例
1. すべてのリーダーが持つべきだとあなたが考える特性は何ですか?
2. あなたが実際に見た中で、他と比べてリーダーが頻繁に犯してしまう間違いは何ですか?
3. あなたがこれまで見てきた中で、より多くのリーダーたちのキャリアを狂わせていた振舞や特徴は何ですか?
4. 最もやりがいを感じた成果は何ですか?
5. もし、もう一度すべてをやり直せるとしたら、何を変えたいですか?
6. インスピレーションはどこでどのように得ていますか?
7. 単に仕事を続けるために働くのではなく、キャリアプランを立てるのに役立つアドバイスは何でしょう?
2.仮想的に拡大する
パンデミックの影響により、4分の3近く(71%)の組織が、何らかのかたちでリモートコーチングやメンタリングに頼っている。