── 今年のテーマとして、「サステナブル」「ウェルビーイング」「エシカル」といった新しい時代のキーワードを取り入れた「New Soil(新しい土壌)」を掲げています。本テーマはどのように決定されたのでしょうか。
2022年のいま、エンタメとアートをハブにしたフェスをやるときに、世の中に対してどのようなメッセージを提示するべきかを本展のキュレーターである山峰潤也さんとも対話を重ねました。そこで、“再接続”がひとつのテーマになると考えました。
僕らがもともとやりたかったミックスカルチャーは、アートや音楽、ライフスタイルといった隣接するカルチャーを再接続することですし、いまは、コロナ禍によって分断されていた人たちがリアルイベントでリコネクトされるタイミングでもある。
また、現代はSDGsなどの文脈で、広く人間と自然との再接続のあり方が問われています。こうした議論を踏まえて、新しい接続の仕方やあり方、そこから生まれる新しい土壌を「New Soil」と定義して、それを発信する場をつくり上げていきました。
──実際に「MEET YOUR ART FESTIVAL 2022 “New Soil”」を開催して、手応えや反響はいかがでしょうか。
アートを中心としたミックスカルチャーが一堂に会する場として、3日間で述べ3万人に来場いただき、新しいアートとの出会い・対話の場を創出できたと感じています。僕らがやりたい世界観というのが、おぼろげながらもフェスの形として実現できたかな、と。
出展してくださったアーティストやギャラリーの方のなかには、たとえばキュレーターである山峰さんやプロジェクトメンバーを信用して出展したけれど「MEET YOU ART」に対しては半信半疑という方もいらっしゃったと思います。
それでもすごく嬉しかったのは、複数人の出展アーティストから「いままでのアートフェアとは違った多様なお客さんが訪れてくれて、作品に対してシンプルでピュアな質問を投げかけてくれるなどの対話が楽しかった」といった声を直接聞かせていただいたことです。
僕らがもともとやりたかった隣接するカルチャーとアートの架け橋になるということが、会場内で実際に事象として起こっていたことには非常に手応えを感じています。
──最後に、「MEET YOUR ART」プロジェクトの今後の展望について、お教えください。
これまで育んできた「MEET YOUR ART」というメディアをコアに置きながらも、今後はより複合的な展開もしていければと考えています。今回のフェスで僕たちが考えている価値創出のあり方に大きな間違いはないと感じたので、その延長線上でより複合的に、規模感を大きくしながらやり抜くというのが大前提としてあります。
もともとアニュアルなイベントを開催していきたい意向もあるので、アートを中心とした都市型のミックスカルチャーイベントもやり続けていきたいと思っていますし、今後は、メディアやフェスティバルを軸に築き上げた日本のアーティストやギャラリーの方との関係性を財産として、企業とのマッチングや僕らをハブにしたうえでのデジタルアートやNFTへの展開、フェス自体の海外出展など、いかようにも派生できる可能性があると考えています。
そうすることで、日本のアーティストのアート作品が当たり前のように買われるようになって、ゆくゆくは日本のアーティストの方がいまよりもっと海外にも出ていけるようになればと。ただ、これはあくまで中長期的な流れではありますので、いまはまず着実に一歩一歩やっていければと思っています。
MEET YOUR ART:https://www.youtube.com/MEETYOURART
MEET YOUR ART FESTIVAL2022’New Soil’:https://avex.jp/meetyourart/newsoil/
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