尾崎美紀 DINETTE代表 起業家として突き抜け、女性として「鎧を脱ぐ」

DINETTE代表 尾崎美紀(撮影=小田駿一)

「とにかく起業家として圧倒的に突き抜けたい」──そう語るのは、ローンチから2年で年商17億円、美容メディア「DINETTE」とD2Cコスメブランド「PHOEBE BEAUTY UP(フィービービューティーアップ)」を主軸に、コスメ事業で急成長するDINETTEを率いる尾崎美紀(崎はたつざき)だ。

尾崎は、7月からAmazon Prime Videoで配信される婚活リアリティ番組「バチェロレッテ・ジャパン」シーズン2の2代目バチェロレッテに選ばれた人物だ。

大学生在学中の2017年3月に起業。一般企業での就業経験がないままに、美容への「好き」を突き詰め、会社経営の道へと飛び込んだ。美容動画の投稿で着実にファンを増やし、SNSに集まった顧客の声やニーズを元にコスメブランドを展開。「今日なりたい私を叶える」をテーマに、ユーザーファーストの製品を生み出し、多くのファンを獲得している。

2021年には有楽町マルイに「PHOEBE BEAUTY UP」の直営店もオープン。今年の3月には8億円の資金調達を実施し、ブランドローンチからわずか2年で年商は17億円を突破した。現在は台湾にも展開をし、今後さらに東南アジアを中心にしたブランドのグローバル展開と、IPOを目標に掲げる。

順風満帆に結果を出し続けている彼女が、「圧倒的に突き抜けたい」と宣言する理由とは? そして、今回バチェロレッテへの参加を決めたのはなぜか。女性起業家である尾崎ならではの「戦い方」を聞いた。

「起業家」から「経営者」へ


尾崎がDINETTEのIPO(上場)を目標に据えたのは昨年のことだ。創業時からしばらくは年商もそれほど大きくなく、IPOには敷居の高さを感じて「上場できるイメージがうまく持てなかった」という。ところが、変化は突然にやってきた。

「ここ1年ほどで会社のフェーズが大きく変わりました。それまでは、起業家として事業をゼロイチでつくることに集中していましたが、事業戦略やいい組織をつくることに注力するようになった。経営者として1を100にしていく視点に変わったんです」
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文=松崎美和子 撮影=小田駿一

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