私の組織では、ゴールデンウィーク前に、CEOからこんなメッセージが届いた。
「皆さん、四国よりこんにちは。私は少し早いゴールデンウィークを迎え、お遍路の旅を楽しんでいます。今日は、ぜひ皆さんに「be kind to your mind (自身の心にも優しくすること)」についての重要性をお伝えしたいと思います。
『full speed ahead (全速力で前進する)』と『pushing pause (一時停止)』のバランスがとても大事です。
この場をお借りして、改めて、我々が目指す業界内で、最も信頼され、最も尊敬される会社への成長を実現すべく、皆さんが日々、一生懸命、業務に取り組んでくださっていることに感謝します。
ピープル(人)が我々のビジネスの要です。ぜひ、ゴールデンウィークは、皆さんに『push pause (一時停止)』して、ゆっくりとお休みいただき、連休を楽しんでいただければと思います。ゴールデンウィーク明けに、リフレッシュしてフル充電された皆さんとお会いできるのを心待ちにしています」
その後の定例ミーティングでは、CHROからも「長くゆっくりと休めるのは1年に1〜2回しかないので、連休にしたり、少し休暇を伸ばしてゆっくり休んできてくださいね」というコメントがあった。
立ち向かう仕事の複雑性は増し、正解のない問いに向かい続けることによって誰しもがこれまでよりも強いストレスを感じている。ストレスはその種類や大きさによって成長の糧になることもあれば、精神的苦痛の根源になることもある。
だからこそ、このストレスをどうマネジメントするかは、現代に生きる我々一人一人に課せられた重要なテーマであると同時に、チームを抱えるリーダーが考えるべき一つの重要なテーマである。
休暇を促すカルチャーを作るコツ
休暇に対する考え方はリーダーそれぞれである。きちんと休暇をとりセルフマネジメントするリーダーもいれば、あまり休暇を取らずに働くことに意義を見出すリーダーもいるかもしれない。ただし、リーダーによってチームの休暇の取りやすさが異なるのはよくない。
リーダーは自分の考え方は置いておいたとしても、一人一人が休暇を通してリフレッシュしたり、リチャージすることを促進すべきである。日本では休暇というのはどうしても後ろめたさや、とりづらさがあるのも現実である。だからこそ、リーダーは特別な努力をすることが重要になってくる。
以下に、休暇を促すカルチャーを作るコツを紹介しよう。