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米国はいまだに、母親の有給出産・育児休暇の長さにおいて他の先進国から非常に遅れている。子どもを新たに迎えた母親に何らかの形で有給出産・育児休暇を与えていない国は、世界中でパプアニューギニア、オマーン、米国のみだ。

子どもを持つ労働者は家族に優しい政策により、仕事と家庭での役割を効果的に両立でき、さらには子どもの幼少期が改善することが示されている。そのため、こうした政策は重要だ。

経済協力開発機構(OECD)のデータを引用した国連児童基金(ユニセフ)の2019年の報告書は「女性は、出産・育児休暇により妊娠・出産から回復し、子どもと絆を結ぶことができる」と述べている。また同報告書は、「あまりに長期にわたると逆効果を生みかねないが、職場が女性従業員に雇用を保護しながら高賃金の休暇を提供することで、女性は収入や労働市場への参画を維持することができる」と説明した。

同報告書ではOECDのデータに加え、欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)のデータを活用した。その結果、データが入手可能な国の中で最も家族に優しい三大国家としてスウェーデン、ノルウェー、アイスランドの名前が挙げられている。

しかし、女性の出産・育児休暇になると状況は少し変わる。同報告書では女性の出産・育児休暇を「非雇用女性が職を保障された状態で得られる休職期間で、出産直前に始まることが多い」と定義している。

給料満額と同等の額が支払われる有給出産・育児休暇の週数(休暇取得可能期間に、平均的な給料に対する支給額の割合を乗じたもの)を基準とした場合、2位を大きく離してトップに立ったのは85週間のエストニアだった。2位のハンガリーは72週間だ。

世界保健機関(WHO)は、最低でも16週間の有給出産・育児休暇を推奨している。米国では、新たに子どもを迎えた女性に与えられている給料満額と同等の額が支給される有給出産・育児休暇数は0週間で、ユニセフの報告書の中で最低だった。

米国では、ビル・クリントン元大統領政権下の1993年に育児介護休業法(Family and Medical Leave Act/FMLA)が可決され、50人以上の従業員を抱える組織で働いてきた女性が新たに子どもを迎えた場合、12カ月以内であればいつでも育児のために12週間の無給休暇が取得できるようになっている。

翻訳・編集=出田静

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