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2022.03.25

組織を守るための事業方針、形成するための3つの原則

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企業の事業方針(ビジネス・ポリシー)がうまく行くかどうかは、策定した側がその方針を守り抜けるかどうかにかかっている。事業方針とは、例えば、透明性や多様性、安全性、公正性、イノベーションといった原則のことだ。

自らが策定した方針について、優柔不断だったり、日和っているような態度を見せていると、周囲から、原則を理解していない、あるいは原則を欠く人物だと判断されてしまう。あなたの仕事が、組織が今後も存続していけるよう守ることであるのなら、組織の運営方針も堅固なものでなければならない。

以下では、自社製品についてしっかりと把握し、強靭な事業方針を形作っていくのに役立つ3つの原則を紹介しよう。

1. 製品に関わる社内メンバーと、積極的に対話する


組織の方針を策定する際には、協力を重視するアプローチを取るべきだ。担当する職務の垣根を超えて、社内の人たちと対話する機会を持とう。これには製品開発チームも含まれる。製品について最もよく知っているのは開発チームのメンバーだ。企画立案から発売まで、製品開発のプロセス全体を掌握しているのはこのチームだからだ。

製品開発に関わる社員たちから、あらゆる事柄を学ぼう。ブレインストーミングを通じて、製品が使用されるシナリオについてあらゆる可能性を検討すると良いだろう。製品が開発側の意図せぬ使い方で悪用されるケースについても検討し、リスクの特定と評価に努めよう。

製品開発の期間中だけでなく、発売後も、コミュニケーションを保つよう心がけよう。問題はいつ起きるかわからない。こうした問題に、できる限り早期に対応できるような方針を策定することを目指そう。問題が起きてから対処するのではなく、大半のケースで問題を未然に防ぐことができる方針策定を目標にしよう。

2. 自分でも製品を試すとともに、使用した人たちのフィードバックに耳を傾ける


事業方針を浸透させる上で肝心なのは、他の人たちに、方針策定者の姿勢を受け入れてもらう方向で影響を与えることだ。周囲の人たちに、方針の背後にある姿勢を理解してもらいたいなら、まずは自分が状況をしっかりと把握する必要がある。自信を持って話をするためには、そのトピックについて一次情報を得る必要がある。

自ら率先して、方針の対象となる製品について詳しくなるよう務めよう。例えば、ソフトウェアやソーシャルメディアを開発する企業に勤めている場合は、まずはアカウントを作ることだ。コミュニティのメンバーと交流し、そのプラットフォームのツールを使ってみる。このように、製品を自身で体験してみることが大切だ。

加えて、他の人の体験談にも耳を傾けよう。当該製品やサービスについて、実際に使用した人たちがどんな感想を持ったのかを知ることだ。強靭な事業方針を作り出すには、製品の評判を把握することが不可欠になる。
次ページ > 3. その時々の情勢に注意を怠らない

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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