疑り深く眉をひそめている人に、改めて言おう。そう、ジャガイモのミルクだ。
「近年、ソイミルク(豆乳)やアーモンドミルク、オーツミルク、そして、エンドウ豆からできるピーミルクなどが流行してきた」と、リポートには書かれている。「次に流行るのはポテトミルクだ。今後数カ月のうちに、低糖質で飽和脂肪酸の含有量も少ないポテトミルクを、コーヒーショップのメニューで目にするようになるだろう」
ウェイトローズはこの予測に大きな自信を見せており、市場で唯一の市販ポテトミルクを2022年2月に販売した。扱っているのは、スウェーデンのスタートアップ「Veg of Lund」のブランド「DUG」のポテトミルクだ。
DUGポテトミルクの主原料は、ジャガイモ(6%)と水、菜種油で、ほかにビタミンや香味料、エンドウ豆のタンパク質と、チコリ由来の食物繊維などが添加されている。
ポテトミルクを試してみたい人にとって嬉しいことに、3種類のフレーバーから選ぶことができる。オリジナル、無糖、そして、コーヒー用のバリスタだ。
では、ポテトミルクの素晴らしさについて紹介していこう。
代替ミルクは大人気
英国では植物性ミルクの売れ行きが好調で、国内市場は年間およそ4億ポンドに上る。米国では、ミルク市場全体に占める植物性ミルクの割合は約10%で、売上は20億ドルに迫っている。
市場調査会社ミンテルが実施した調査によると、英国における植物性ミルクの利用率は増加しており、2020年の25%から、2021年には32%と史上最高に達した。とりわけ、ミレニアル世代(25歳から44歳)の利用率は44%だった。ポテトミルクが、英国を経由して米国に届くことを考えると、これは極めて重要だ。
代替ミルク分野は変化が速い
代替ミルク市場は変化が速い。ココナッツオーツミルク、ヘンプ(麻の実)ミルク、スペルト小麦のミルク、ライスミルク、ピーミルク、アーモンドミルク、ココナッツミルク、カシューミルク、ソイミルク、セサミミルク、フラックス(亜麻仁)ミルク、ピスタチオミルク、ウォルナッツミルク、マカダミアミルク、バナナミルク、ヘーゼルナッツミルク、キヌアミルクなどが、次々と登場している。風味が悪くない限り、ポテトミルクがこれらの代替ミルクよりも売れない理由はどこにもない。