また、先日はペロトンの株式の5%弱を保有するアクティビスト(物言う投資家)のブラックウェルズ・キャピタルが、CEOの解雇と事業の売却を要求した。
ニュースサイトAxiosの編集長のダン・プリマックは、ペロトンが身売りをする場合、グーグルが有力な買い手候補になると予想している。
「グーグルは、企業買収に積極的な上、キャッシュは潤沢にある。また、ペロトンの買収は、ウェルネス分野でアップルに対抗する良い方法であり、ペロトンのタブレットは既にアンドロイドに対応している。ただし、グーグルはヘルスケア分野で失敗をしており、ペロトンの買収に尻込みする可能性もある」とプリマックは述べている。
確かにグーグルは尻込みするかもしれないが、最終的にはペロトンの買収を検討する可能性が高いと筆者は考えている。グーグルは、ペロトンを傘下に収めることで、コンシューマに特化したヘルスケア事業を展開できるからだ。
2021年10月に、グーグルのチーフ・ヘルス・オフィサーであるカレン・デサルボ(Karen DeSalvo)は、CNBCの取材に「グーグルの全てのサービスに健康を織り込みたい」と述べていた。
グーグルは、昨年8月にヘルスケア部門のGoogle Healthを閉鎖したが、この部門の主な事業は、AI(人工知能)やその他の先端テクノロジーを、伝統的な医療システムに提供し、デジタル化を加速させるもので、プライバシー関連の議論を呼んでいた。
ヘルスケア部門の閉鎖により、多くの人材がFitbitに配置換えになった。グーグルは昨年、2019年に発表したFitbitの買収プロセスを完了させており、Fitbitは同社がコンシューマ向けヘルスケア事業に進出する上での要となっている。