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2022.02.03 14:30

持続化経営に必須の「絆徳(ばんとく)経営」へと導く意識革命を提言

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「絆徳経営」(ばんとくけいえい)とは、私が考えた造語です。これは、顧客、社員、社会の三方に「よいこと」をして「絆」を結び、その「絆」を、よりどころとして「理念」と「経済合理性」の両方を高めていく、という持続可能な経営の要となる考え方です。

「絆」を結ぶためには、私たちは日頃から「相手にとってよいこと」とは何かを考えて、実行することが求められますが、よいことをしているのに、なかなか絆が強まらなかったり、せっかく絆を築いてもすぐダメになってしまうケースが見受けられます。

そういった悩みをよく相談されるのですが、その原因として十中八九は、「罠」を見落としていることにあります。「罠」と聞くと漠然としますが、私達のまわりには、絆を分断する数々の「罠」が潜んでいて、多くの人が知らず知らずのうちに絆を損ねています。

今回は、私が主宰している経営セミナーの講師として、また私自身が経営している会社の代表として、「持続可能な経営を目指す為の意識や考え方」についてお話したいと思います。

「絆」が分断されると「理念」と「経済理念性」がなくなってしまう事実


「三方よし」は、持続化経営に欠かせない考え方なのですが、その三方=自社社員、お客さま、世間(社会)との「絆」を作ることが大事だといつもお伝えします。実際に現実的な問題として、絆が分断してしまうと、困ったことが起こるからです。それは、あらゆるコスト増大に繋がってしまうからです。

例えば、お客さまとの絆が分断されると、常に新規開拓に追われることになり、「顧客獲得コスト」が発生します。また、社員との絆が分断されると、苦心して採用&育成してきた社員が辞めてしまう為、「人事コスト」がかかります。そして、粉飾決済や環境への悪影響があるなど、社会との絆が分断されると「信頼コスト」が増大します。このように三方との絆が分断された、格差社会の象徴ともいえるピラミッド型の会社になってしまうと、あらゆる場面でコストがかかり、収益を圧迫する為、「経済合理性」がみるみると下がってしまいます。その結果、「理念」を正しく追求する余裕すら持てなくなってしまうのです。


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文=中村麻美

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