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2022.01.19 10:00

年初にこそ考えたい。自然災害に備える火災保険の見直しはいまが好機

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なぜ、そんな先の火災保険料の改定がいまわかっているのかというと、損害保険料率算出機構が算出する「参考純率」の改定の届出が、昨年6月に金融庁で承認されたからだ。その改定内容は、相次ぐ自然災害を受けて「全国平均で10.9%の引き上げ」というもので、1割超の引き上げ幅は過去最大となる。
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そのうえ、火災保険で契約できる期間が、現行の最長10年から5年に短縮されるという。ちなみに、NHKの受信料や国民年金保険料もそうだが、火災保険料も数年分まとめ払いすれば長期割引が利いて1年あたりの負担が割安になるが、その期間が短くなるということは、事実上の値上げになる方向ということを意味する。

また、近年の自然災害の急増を受けて、火災保険は毎年のように値上がりトレンドで改定が続いている。実際、2021年1月の値上げに続き、2022年10月にも値上げとなっている。

1年契約で火災保険に入っていると、年々値上げされていく保険料を受け入れざるを得ない状況だ。であれば、値上げ前の割安な保険料でできるだけ長い保険期間を契約するのが得策。しかし、その上限を10年から5年に短縮することも予定されているのだ。
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少し話がそれたが、保険会社各社はその改定された「参考純率」をもとに自社の保険料を算出し、システム対応して保険料改定を実施する。これまでの例では、「参考純率」の改定の届出から1年~1年半程度というタイムスケジュールとなる。今回の「参考純率」の改定を2022年10月からの契約分から反映させる旨を損害保険会社大手4社が意思表示したというのが現在の状況だ。

なので、自分の火災保険の契約先の保険会社がたとえば大手4社で、2022年10月以降に値上げが濃厚だと思ったら、次の2つの方法を検討したい。

1つ目は、いま契約している保険会社で、最長10年の火災保険に切り替えることだ。担当代理店にその旨を伝えれば、試算をして見積りを作成してもらえる。できれば契約応当日前にゆとりをもって伝えておきたい。

2つ目は、これを機会に他社で相見積もりを取ってみることだ。「参考純率」の改定を受けて保険料の改定をするか否かは、各社の契約や保険金支払い状況などによって判断が異なる。たとえば大手4社以外の中小損保では、2022年10月とは異なるタイミングでの改定や、そもそも改定しない可能性もありえる。いまよりも割安な保険料で長期契約が可能であれば、検討の価値は高い。

ただし、10年分の長期契約を結ぶにあたっては、ひとつだけネックがある。10年分の保険料を一括で支払うことを求められるケースが多い点だ。つまり、まとまった金額をいま捻出できる家庭だけが使える節約術のため、自転車操業の家計だと難しい。

そういえば、先日、ボーナスの運用で相談に見えた方に、火災保険のまとめ払いについても提案した。攻め(運用)も大事だけれど、守り(保険)も大事。企業の経営戦略と同様に、家計運営においても長期的な視点を持って取り組んでおきたい。

連載:ニュースから見る“保険”の風
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文=竹下さくら

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