ライフスタイル

2022.01.19 10:00

年初にこそ考えたい。自然災害に備える火災保険の見直しはいまが好機

Getty Images

Getty Images

2021年も自然災害の多い1年だった。日本でも世界でも、最近大きな自然災害が多いのは、気候変動による影響が確かにあるのだろう。

新しい年を迎えるにあたり、ゲリラ豪雨や台風による河川の氾濫や土砂災害など、自然災害に対する備えをあらためて考えてみたい。

我が家の自然災害リスクをまず確認しよう


自然災害にはさまざまあるが、被害が起きるかどうかの把握には、ハザードマップがわかりやすい。住んでいる家や勤務先、実家の近辺について、一度調べておくと安心だ。

ハザードマップは、河川の氾濫や、堤防の決壊といった水害時の被害を最小限にくい止めることを目的に、浸水が予想される区域や避難場所、避難経路などの各種情報を地図であらわしたものだ。

関りがある地域のハザードマップを効率的に調べるなら、国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」が便利だ。洪水や土砂災害、高潮、津波などのリスク情報をまとめて重ねて表示できたり、都道府県や市区町村ごとのハザードマップにも簡単にアクセスできたりする。

これから家を買ったり借りたりするという人は、物件情報ベースで絞り込みした後は、ハザードマップで確認しておくといいかもしれない。

持ち家などで気軽には引っ越せないという場合でも、目をつぶらず、その地域が抱えるリスクと避難経路をハザードマップで確認しておくのがおすすめだ。

また、まさかの被災時に備え、金銭的な準備も大切だ。マイカーならまさかの被災時に容易に買い替えできることもできるが、マイホームとなると修繕に数百万円~数千万円ほどかかることもあるので注意したい。

このような被災時の被害には、保険をうまく活用して備えておきたい。マイカーについては自動車保険の車両保険、マイホームについては火災保険と地震保険で、自然災害によって受けた被害をカバーすることが可能だ。

「火災保険」はいまが見直しの好機


「火災保険」というと、火事だけに備えるというイメージがあるが、落雷や竜巻、台風、洪水や土砂災害などの自然災害によって受けた被害も補償するプランも用意されている。

せっかく入っていても、「水災」の補償がないプランの場合は、これを付け加える形で見直しておくのがおすすめだ。

これまで大きな水害がなかった地域でも、ゲリラ豪雨や線状降水帯の発生で大きな被害が出ていることは報道で目にしているはずだ。川の近くでなくても内水氾濫で下水の逆流が多発しているし、マンションの3階でも水害に遭うこともある。

こうした土砂災害は、水災の補償が付いていない火災保険ではカバーされないから、後悔のないように早めの手当てをおすすめしたい。

実は、火災保険はいまが見直しの好機だ。というのは、2022年10月に保険料の値上げが予定されているからだ。火災保険は契約応当日(契約した日の年単位の同じ日)に切り替えるのが王道のため、次の改定までに1年足らずのいまのタイミングで検討するのは合理的だ。
次ページ > 過去最大の1割超の引き上げ

文=竹下さくら

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事