ロシア軍が3月27日、ウクライナ東部ドネツク州ポクロウシク南方で不遜にも国旗を掲げて行った突撃は、多数の車両の残骸と少なくとも1体のくすぶる死体をあとに残す結果になった。ただ、車両の突進により、ロシア軍の攻撃を妨げるためにウクライナ軍が設けた蛇腹鉄条網の一部が破れた。
ウクライナのある軍事ブロガーが書いているように、ウクライナ軍はこの破れをすぐに修復した。有刺鉄線を運ぶ地上ロボットを活用したようだ。
Unequal Battle T-90M Breakthrough vs Barbed Wire.
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) March 30, 2025
The tank got tangled in a wire fence, dragged it a dozen meters and stopped. And it looks like overnight, ground drones quickly deployed new barbed wire around the tank to cover a potentially vulnerable spot. pic.twitter.com/DPKje2ZNoX
この突撃はいささか異例だった。ロシア軍は専用の装甲車両が不足しているため、その部隊は徒歩や民生車両で攻撃に向かうことが多くなっている。だが、ロシア軍が要塞都市ポクロウシクに対する攻撃の勢いを取り戻そうとするなか、この突撃を行った部隊は最新のT-90M戦車少なくとも1両を含む装甲車両12両をかき集めて投入した。
とはいえ、この装甲車列はウクライナ軍の大砲、ドローン(無人機)、そして、肉を切り裂き車両を絡め取る大量の有刺鉄線の壁にぶつかることになった。ウクライナの別の軍事ブロガーは「ロシアの攻撃の弱さがまたしても裏づけられた」と評している。
鉄線敷設ロボ
T-90は蛇腹鉄条網に突っ込み、それを引きずって停止した。車両は見たところ損傷しており、乗員は死亡したか脱出を図った。当日の夜のうちに、誰か、あるいは何かが鉄条網の綻びを補修した。翌朝、ウクライナ軍のドローンが空撮した映像には、戦車の周りに新たな鉄条網が張り巡らされているのが確認できる。
ウクライナ南部ヘルソン市出身の軍事ブロガー、Special Kherson Catは、「地上ドローン」が新たな有刺鉄線を設置したのではないかとみている。かつては特別な訓練を受けた工兵が担っていたとりわけ危険な任務を、ロボットが代わりに遂行したのかもしれない。
これはあり得ることだ。ウクライナ軍の多くの旅団は、最も危険な工兵任務のために無線操縦の無人地上車両(UGV)を配備している。ウクライナ陸軍第93独立機械化旅団の兵士は公式動画で、UGVを使えば「あらゆるエリアで作業が格段に容易になります」と説明している。
Ukrainian UGVs can deploy concertina wire.
— Roy🇨🇦 (@GrandpaRoy2) March 13, 2025
With ubiquitous reconnaissance drones and FPVs, any extended surface operations such as laying wire is very perilous for soldiers.
So soldiers of the 93rd Mechanized Brigade are using unmanned robots for every ground job they can. https://t.co/Nz0I1VDMI7 pic.twitter.com/dguxWrJidi
有刺鉄線敷設ロボットは簡素な小型装軌車両で、太い有刺鉄線のコイルを掛けて載せる台座が上部に設けられている。操縦士はロボットの前方カメラの映像を見ながら、遠隔操作で前線まで慎重に走行させる。ロボットは現場で、背負ったコイルの端を既存の有刺鉄線に引っ掛けたあと、自走して有刺鉄線を巻き出していく。
ロボットをロシア側に発見され、撃破されたとしても、たいした問題ではない。第93機械化旅団の別の兵士は「(人間よりは)ロボットがやられるほうがましです」と話している。