岩瀬:グラビアはめっちゃ盛り上がりそうですね。
撮影=林孝典
鈴木:ヤンマガでは週刊少年マガジンと共同で「ミスマガジン」という、これから芸能界で活躍していきたい女の子からグランプリや各賞を選んでいくコンテスト企画を年に1度実施しています。その中で「SHOWROOM」という配信アプリを利用した審査があるのですが毎年すごい盛り上がりを見せます。
ほとんどの子が初めて使用するので、ファンが使い方を教えてくれたり、少しでも順位をあげようと一緒に戦略を考えたりと、タレントとファンからチームのような一体感を感じますよ。
岩瀬:やはり応援したいという熱量が強いってことですね。
鈴木:そうなんです。
岩瀬:配信アプリなどによる投げ銭システムも、誰がどれだけ課金したかが分かりそれが一つのモチベーションになっていると思いますが、NFTでも同様にトレースできます。
一司さんとも話しましたが、NFTをリアルな体験と結び付けることも目指しています。例えば、あるクリエーターのNFT作品を一定以上保有するファンに対して、単行本の巻末にスペシャルサンクスで名前が入るみたいな特典です。
NFTの保有数などを会員証代わりにして、限定の握手会やサイン会を開くという使い方もできますね。ファンの方を可視化するのは面白いと思っていて、ランキングを作成したり、最初にNFTを買ってくれた10人を特別なイベントに招待したり、いろいろなやり方があります。
鈴木:そういうのでNFTを使えたら一番いいですね。
岩瀬:一司さんにとってはどういう形が成功と言えますか。
鈴木:新連載が始まるたびに、コレクション上の新連載コミュニティで「ヤンマガの新作出たけどお前これ買う? これは絶対流行ると思うんだよなあ」という会話が起きたら大成功ですね。
作家さんを呼び込むためにも、そこまで形にしないとといういいプレッシャーも感じています。