勝者が総取りするデータ変換市場
投資家はこの分野のスタートアップに熱い視線を注いでおり、データ統合を手掛ける「Fivetran」とデータアナリティクス企業「ThoughtSpot 」の評価額は、直近の資金調達ラウンドでそれぞれ56億ドルと42億ドルに達した。
Dbt Labsは、膨大な量の生データを分析用に処理するデータ変換に取り組んでおり、複数の情報筋が、同社がこの分野のリーディングカンパニーだと述べている。前回の資金調達時にフィラデルフィア・ビジネス・ジャーナルの取材に応じたCEOのTristan Handyによると、今年6月時点でのDbt Labsの従業員数は120名で、2022年末までに250名に増やす予定という。
同社のSlackのグループには2万人以上が登録し、ユーザーのコミュニティを構築している。Dbt Labsは、フォーブスが有望なクラウド企業を表彰する「Cloud 100 Rising Stars」の2020年版に選出されていた。
前回ラウンドからすぐに新たな調達を行ったことについて、ある投資家は、勝者総取りの可能性が高いデータ変換市場において、Dbt Labsが長期的にトップの地位を獲得することを目指していると推測する。
「調達額の大きさから考えて、短期間で使いきれる資金ではない」とある情報筋は述べている。この指摘は、Handyによる6月の調達に関する説明と一致する。彼は、ブログの中で次のように述べている。
「Dbt Labsは、迅速に製品を開発するため、新たに資金を調達した。この市場は盛り上がっており、我々は他社と差別化したプロダクトの開発を加速させなければならない。我々が描く将来像を実現する上で、独立性を維持することが重要だと信じている」