急成長のリセール市場、コロナ禍のクリスマス商戦でさらに活況

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ただ、こうした動きを後押ししているのは、消費者の意識の変化だけではない。サプライチェーンに起きている問題が、リセールの“ブーム”を加速させていることも確かだ。

現在の世界的なサプライチェーン危機は複雑で、“相互接続”している。英国で起きている大型トラックの運転手不足、海上輸送のひっ迫とそれによるコンテナ運賃の高騰、ブレグジット(英国のEU離脱)、パンデミックなど、個々の要因は、個別に対応することができるだろう。だが、これらが組み合わさって起きれば、多大な問題が生じる。

サプライチェーンの危機的状況は、クリスマスを前にした小売業界を困難に直面させてきた。オファーアップによると、コロナ禍での世界的な半導体の供給不足を受け、クリスマス前に最もリセールサイトで検索された中古品のひとつは、「プレイステーション5」だったという。

欧州各地で新型コロナウイルスの新たな変異株、オミクロン株による感染者が急増。クリスマスを前に再び行動が規制されたことも、小売業界にまた大きな影響を及ぼしている。

オファーアップの調査では、消費者の56%は来年も、小売店では購入できない商品を求め、リセールサイトを利用することになると答えている。ここに挙げたいくつかの課題、そして環境に対する意識を高める消費者は来年も引き続き、リセール市場の成長を後押ししていくことになるだろう。

編集=木内涼子

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