将来の状況がどのようなものかを考えると、そのときはいら立ち怒っていたとしても、その感情は永遠に続かないことを思い出すことができる。私たちは将来について考えるよう強いることで、脳に「ほら見て、未来の状況は非常に改善している。今抱いている悪感情は全て消えてしまった」と言い聞かせているのだ。
2つ目に、将来の視点で考えることで、現状によるストレスから感情的に離れられる。現在どれほどいら立っているかについて考え続けていてはすぐにその人を許すことができない。現在のイライラから距離を置き、現状から非常に離れた世界を想像するとき、客観性や人を許す力が高まる。
3つ目に、人は未来をばら色のメガネを通して見がちだということが多くの研究から示されている。私たちは状況が改善する、もっと時間が持てる、良い日が増えてストレスが減ると信じているのだ。自らを未来に置くことでより前向きな考え方ができるようになり、現在のネガティブな感情が減ってもっと人を許せるようになる。
より良い未来を一度自分の心の目で見ることができれば、現在の多くのネガティブな感情は減る。こうしたネガティブな感情を減らすことができれば、怒りについて思いを巡らすことがはるかに減り、より楽に人を許せるようになるだろう。