ブロックチェーン業界はジェンダーギャップを解消できるか

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ブロックチェーン業界で活躍したい女性に向けたアドバイス


吉川:ブロックチェーン業界で働きたい女性に向けて、アドバイスをいただけますか?

シャーリー:私はカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)卒業生ネットワークのキャリア委員も務めていますが、その立場からも、女性は先入観を持たず広い視野を持つことを推奨します。ブロックチェーン業界では新規採用が随時行われています。技術に関する知識は採用時の第一の判断基準ではありません。個性、好奇心、情熱が高く評価されます。新卒の方には、大学を通じた就職活動やジョブフェアへの参加、LinkedInでのネットワーク構築をお勧めします。その際、チャンスを逃さないように恥ずかしがらずに質問をすることも大事です。中途採用の場合は、ネットワークが重要なので、友人や元同僚を通じて機会を見つけるのが一番の近道になると思います。

キャサリン・ウン:ブロックチェーン業界は拡大期にあり、ブロックチェーンに詳しくなくとも、情熱と学ぶ意欲さえあれば誰でも参画できます。TZ APACチームでブロックチェーンに非常に詳しい人は半数ほどです。この分野では研究開発やイノベーションが盛んに行われていて、業界にいる私でも最新情報についていくのは容易ではありません。そのため、暗号資産のエコシステムについて学ぶモチベーションさえあれば、それだけでも十分評価に値すると思います。

キャサリン・チュウ:ブロックチェーン業界で働きたい方は、良質なカンファレンスに参加してみると良いと思います。私はブロックチェーンについて学び、ネットワークを広げるために、2018年にプラハで開催されたDEVCONに参加しました。カンファレンスに参加したことで人脈を広げることができ、新しい機会を得ることもできました。さらに、ブロックチェーンやブロックチェーン業界では、場所を問わずどこでも仕事ができます。柔軟な働き方を受け入れる土壌があるため、最先端の技術に興味がある方や特に女性にはぜひ検討いただきたいと思います。

吉川:私は実際に手を動かして、暗号資産を体験することをおすすめします。資料を読んだり、実際に暗号資産を取引するだけでなく、DeFiへのアクセスやNFTの作成・発行など、パブリックに利用できる暗号資産を使ってできることはたくさんあります。また、Discordチャンネルやその他のソーシャルメディアプラットフォームに参加して、コミュニティに加わることもできます。暗号資産はコミュニティによって支えられており、最新の情報を得るにはそうしたコミュニティに参加することもおすすめです。
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文=吉川絵美

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