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2021.12.15 06:00

急成長にブレーキがかかったペロトン、起死回生の策は有効か

Scott Heins/Getty Images

Scott Heins/Getty Images

コロナ禍ならではの成長企業としてもてはやされていた在宅フィットネス大手のペロトンの急成長に、ブレーキがかかった。

サブスクリプション加入者数の伸びが鈍化し、加入者の平均エクササイズ回数も、ピーク時の月間26回から16.6回へと急激に落ち込んでいる。11月初頭には2022会計年度の売上高予測を、3カ月前の54億ドルから、44億~48億ドルに引き下げた。

さらに同社は、2022会計年度末となる2022年6月時点でのコネクテッド・フィットネスサービスの加入者数についても、3カ月前の363万人から、335万~345万人へと予測を下方修正した。ペロトンの株価は、7月に126ドル台をつけたのちに下落し、12月7日の終値は41.78ドルと、誰も歓迎しない株価の「スリム化」現象が起きている。

激変する時代状況に翻弄されている多くのブランドやメーカーと同様に、ペロトンが複合的な要因の影響を受けているのは明らかだ。具体的には、サプライチェーンの混乱、原材料価格や製造および配送コストの高騰などが、この要因として挙げられる。しかしペロトンの場合は、他の消費財メーカーに共通して見られる需給不均衡とは全く逆の問題にも悩まされているようだ。コロナ禍の最中にペロトンへの熱狂を加速した状況が、すっかり変わってしまったのだ。

コロナ禍の状況は、ペロトンの熱狂的なファンを活気づかせた。外出もままならないなか、ペロトンのファンたちは在宅フィットネスサービスを通じて、新たな目的意識と、没入できるコミュニティを手に入れることができた。しかし、人々が徐々に引きこもり状態を脱し、ポストコロナの生活様式を見いだすなかで、ロックダウン期間中は可能でなかった物事や活動に対する需要が急激に高まっている。

筆者個人のエクササイズ体験を振り返ってみても、2021年4月に地元のYMCAのトレーニングルームに再び通い始めた時は、会員制クラブかと思うほど人が少なかった。だがこの11月には、以前のように多くの人が運動に汗を流すようになっている。
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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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