ビジネス

2021.11.23 17:00

a16zが出資するブロックチェーンのセキュリティ企業Nymの実力


Nymが設立された2018年以降、プライバシースタートアップへの投資額は急増している。Crunchbaseによると、業界全体の調達額の3分の2以上である31億ドルが、過去4年間に実施されたものだという。暗号通貨の価格が高騰する中、プライバシー保護を目的とした暗号通貨のいくつかは、ビットコインを上回る値上がりを見せている。

Nymは、メインネットのローンチに先立ち、新たに調達した資金を使って従業員数を8人から30人に増員した。その中の1人は、Nymの共同創業者であるGeorge Danezisだ。Danezisは、自身が設立した「Chainspace」がフェイスブックに買収された後、同社のデジタル通貨「Libra」の設計に携わっていたが、今年10月Nymに復帰した。Halpinによると、Nymは来年からサードパーティの開発者に補助金を提供する予定だという。

Nymは先週、ノードマイナー用のウォレットをリリースした。マイナーは、このウォレットを通じてトークンを預け、Nymネットワークに参加することで評価を積み重ねたり、トラフィックをミキシングする量や質に応じてトークンを獲得することができる。

Halpinによると、こうした仕組みによってサービス品質が担保され、ネットワークを維持できるという。また、マイナーにとっても、正しく作業を行う動機づけになるという。Nymのトークンエコノミーはまだ開発途中だが、これらの経済的インセンティブと混合ネットワークの可能性が組み合わさることで、インターネット全体でプライバシーを実現することが可能になるとHalpinは考えている。

文=Nina Bambysheva、Michael del Castillo 編集=上田裕資

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