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2021.11.19 17:00

トランプのSNS出資元に証券詐欺疑惑、議員がSECに調査要請

Rokas Tenys / Shutterstock.com

ドナルド・トランプ元大統領が計画中のSNSの「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」に出資するSPAC(特別買収目的会社)の株価は、民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員がSEC(米証券取引委員会)に書簡を送り、トランプと同社の行為が証券詐欺に該当するかの調査を要請したと報じられたことを受けて、11月18日に下落した。

SPACの「デジタル・ワールド・アクイジション(DWAC)」の株価は、18日午後に前日の終値を約5%下回る55.60ドルをつけた。同社の株価は、18日の午前中に59.54ドルを記録していた。

同社は、「トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ」と呼ばれる会社との合併を計画しており、前大統領は合併後の会社の会長を務める。

ウォーレン議員は、DWACとトランプの新会社の代表者が5月に合併について話し合ったというメディアの報道を指摘し、話し合いの内容を開示しなかったことが証券取引法違反に問われる可能性があると述べた。

トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは、フォーブスからのコメント要請に応じていない。

「DWACとトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループに関する報道は、SPACが重要な情報について、株主や一般市民を欺いた典型的な事例に思える」とウォーレン議員は述べた。彼女は以前から、別の企業と合併する前に投資家から資金を調達することを目的とするSPACを批判してきた。

DWACの株価は、先月の合併の発表を受けて1週間の間に約550%上昇し、それまで10ドル前後だった株価は10月22日のピーク時には175ドルを記録していた。しかし、その後は徐々に下落し、ブームに乗って株を購入したトランプ支持者に損失をもたらした。

トゥルース・ソーシャルは、2022年初頭の本格展開に先立ち、今月中にベータ版を発表する予定だ。彼らは「リベラル・メディア連合のライバルになる」と述べており、すべての主要SNSから追放されたトランプは、自身のソーシャルメディア上の存在感を取り戻すために利用すると述べている。

編集=上田裕資

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