2. 高コレステロール
砂糖の取り過ぎが心臓病につながることは興味深い。砂糖は善玉コレステロールとされる高比重リポタンパク(HDL)コレステロールを下げてトリグリセリドの水準を上げるだけでなく、悪玉コレステロールである低比重リポタンパク(LDL)コレステロールの機能を変化させ、動脈を急速に詰まらせる。
自分の子どもは心臓病を心配するには「幼過ぎる」と思っているなら、米国では残念なことにそれは当てはまらない。幼い子どもの間でも、動脈のプラークが早期から形成されるという証拠がある。
3. がんのリスクの上昇
がんが好んで燃料源とするのが砂糖だ。さらに、細菌やウイルスも砂糖を好んで消費する。そのため砂糖の甘さには、免疫システムの強さを攻撃するという苦い側面がある。
4. 腸内細菌叢(そう)のバランスの乱れ
腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスは、健康の大きな部分を左右する。免疫システムの強さや弱さ、ホルモンのバランス(子どもの気分や理解力を想像しよう)、心臓病や糖尿病などに加え自己免疫疾患を発症する可能性などは全て、腸内の細菌の数によって決まる場合が非常に多い。砂糖は悪玉菌の餌となりその数の増加を促すため、先述のような問題を引き起こしてしまう。
5. 気道が狭くなることによるぜんそく
研究からは、砂糖が多い食事をすると気道の免疫システムがアレルギー性炎を経験する可能性が示されている。こうした炎症により気道が狭くなり、過剰に粘液が作られ、ゼーゼーというあえぎや息切れなどを含むぜんそくの症状が生じかねない。
6. 免疫力
甘いものを食べたり飲んだりすることで、免疫細胞の強さが損なわれる。こうした免疫細胞はナチュラルキラー細胞と呼ばれ、細菌やウイルス、がん細胞による破壊からあなたを守ってくれるものだ。砂糖を消費すると、その悪影響と免疫系の衰えは数時間(最大5時間)続く。
細菌やウイルス、がん細胞を喜ばせたいのであれば砂糖を消費しよう。砂糖はこうしたものが好む燃料源だ。もちろん、こうしたものに力を与えるべきでないのは言うまでもない。
ピーターセン博士は「砂糖や血糖は細胞に燃料を届ける上で必要不可欠なものだ」と結論づけつつも「血糖は砂糖だけではなく全ての食べ物により維持されるものなので、その意味で血糖という言葉は少し紛らわしい」と指摘した。