ビジネス

2021.11.08 07:30

新興勢のコスタコーヒー、ペットボトルも直営店も「大人気」のなぜ


日本コカ・コーラはRTDのコーヒーブランドとして「ジョージア」を持つが、ジョージアとコスタコーヒーの差別化についてはどのような戦略があるのだろうか。
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アンキットによると、最大の違いはコスタコーヒーが“トータルコーヒーブランド”であること。「働く人を支える」というコンセプトで幅広いファンを持つジョージアとは違い、コスタコーヒーは「日々の生活に元気と活力を与える」を掲げ、マルチプラットフォーム展開でこれまで獲得できなかった層にアプローチしている。

メインターゲットは、30〜50代のビジネスパーソンだ。「品質を見極める力を持っていて、新しい製品・サービスへの高い感度があり、納得できる買い物で人生を豊かにしたいと考えているような方々です」

特に、販売直後に品薄状態となったペットボトル製品は、ペットボトルコーヒーとしては「プレミア」というポジショニングで、他社製品とも差別化を図ったことが人気の一因となった。価格は「コスタ ブラック」が税別158円、「コスタ カフェラテ」が税別167円(いずれも270ml広口PET)と少し高めの設定だ。
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コロナ禍で「プチ贅沢ニーズ」が増加


その背景には、コロナ禍で増加した「プチ贅沢ニーズ」がある。原材料や製法にこだわりカフェクオリティを目指すコスタコーヒーは、「質の高さ」を求める消費者をつかんでいるのだ。

「容器入りコーヒーの手軽さは気に入っているけれど、できればカフェクオリティのコーヒーが飲みたい、というニーズがあったんです。コスタコーヒーはそのようなプチ贅沢ニーズの受け皿となるコーヒーブランドとして、ブランディングを確立させていきたいと考えています」

ほかにも、消費者から評価された点として、コーヒーの決め手である「香り・苦味・コク」、そして「甘さとミルク感のバランス」などが挙げられる。その秘密は、原材料へのこだわりになる。通常の容器入りコーヒー製品の1.3倍のコーヒー豆(厳選豆)を使用したり、100%国産の新鮮な牛乳を使用したりしているのだ。

また、多くのRTD製品を手掛けているコカ・コーラ独自の製法も取り入れている。「アロマ密封焙煎」や「挽きたてアロマ製法」といった製法だ。こうした細かなこだわりによって、カフェクオリティを実現できている。

「実際に30〜50代の方に多く購入していただいていて、狙い通りのターゲットに刺さっています」
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文=田中友梨

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