メルセデス人気No.1のCクラスが、「小型Sクラス」として甦る?

バージョンアップした、メルセデス・ベンツ C-Class


本革のシートやステッチ入りのダッシュボードなど、触り心地の良いマテリアルを使っている。センターコンソールのカーボン調の仕上がりがシックだし、その中の携帯充電スペースはありがたい。真ん中の11.9インチの大型タッチスクリーンはSクラスと同様のスペックで、新時代のMBUXや拡張現実のナビを備えているので、触るとレスポンスは良い。つまり、進むルートや曲がる交差点を3Dのアニメーション表示で示してくれる。また、もちろん、Sクラス譲りの巻き込みの危険を検知する「アクティブブレーキアシスト」の先進運転支援システム(ADAS)も搭載している。

でも、室内の温度を下げようと思うと、そのタッチスクリーンの温度調整のタッチ式パネルを丁寧に細かく触る必要があるので、少し慣れが必要。大型スクリーンの下の指紋センサーを使えば、シートなどの個人的な設定はできる。またアップル・カープレーとアンドロイド・オートが使えるので、ひと安心。音声認識の特徴も備えているので、「ハイ、メルセデス」と声をかければ、ボイスコマンドで道を案内してくれ、室内気温も下げたりしてくれる。ドア付きのシート調整のスイッチは、指の圧力で反応するタッチ式なので、少し操作しづらいかな。

車内の写真

ステアリングホイールは太くて握ると気持ちいい。でも真ん中のスポークについているスイッチ類もタッチ式なので、正直なところ、慣れが必要。アウディもVWもこういうようなタッチ式の操作系をどんどん採用しているので、しようがないか。これらが近未来の形だね。

新しいパワーユニットはどうだろう。発表時にアナウンスされたエンジンは、ガソリンが1.5リッターと2リッター、ディーゼルが2リッターで、すべて4気筒ターボエンジン。僕が乗った新開発の1.5リッター4気筒ターボエンジンは204psと300Nmを発揮しているけど、加速は十分。今回、注目されているのは20PSと200Nmを発生する48Vの第2世代ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせたマイルドハイブリッドを搭載していること。これを新型Cクラスのラインアップに全て搭載しているという。どういうことかというと、つまり電気モーターが最大200Nmものトルクでアシストするから、かなりパワフルな加速を約束するし、実燃費も期待できる。
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文=ピーターライオン

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