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2021.09.07 20:00

成人の5人に1人が「パンデミック中に人間関係が破綻」と回答

Peter Cade / Getty Images

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)が行った研究から、「ここ1年のあいだに家族や友人、同僚、パートナーのいずれかとの関係が破綻した経験がある」と答えた成人が、全体の5分の1を上回った(22%)ことがわかった。

この結果は、新型コロナウイルスのパンデミックにおける成人の交際パターンと、全体的なメンタルヘルスを検証するための大規模調査から得られたものだ。この調査は、英国の成人7万人が参加し、72週間にわたって行われた。2020年7月と、2021年8月の2回発表されている。

2020年と比べ、2021年に顕著だったのは、「同居していない親族(親や子どもを除く)との関係が悪化した」という回答で、2020年は14%、2021年は20%だった。この結果は、反ワクチンや反マスクなど、異なる考え方を持つ親族に怒りを覚えたという多数の訴えや報道と合致する。しかし、移動制限や、物理的な距離の確保措置によって他人との対面交流が減ったことも、原因となっている可能性がある。

人間関係が破綻したという回答が最も多かったのは、18歳から29歳の若者(35%)と、精神疾患と診断を受けている人(37%)だ。これは、そうした人たちにコロナ禍が過大な影響を及ぼした証拠でもある。子どもと同居している人(27%)と、世帯収入が低めの人(24%)も、人間関係が破綻したという回答割合が多かった。

18歳から29歳の若者について具体的に見ると、「配偶者やパートナーとの関係」もしくは「同僚との関係」が悪化したという回答の割合は、どちらも25%だった。

もっと明るい結果に目を向けると、「配偶者やパートナーとの関係の質がここ1年で改善した」と回答した若者の割合は46%だった。これを下回ったのは、30歳から59歳までと、60歳以上の年齢層で、配偶者やパートナーとの関係が改善したという割合は、それぞれ27%と21%だった。若いカップルの場合は、リモートワークのおかげで一緒に過ごす時間が増えたことが幸いしたのではないかと研究者は述べている。

研究者はさらに、失業や、経済的な不安、対面交流の減少も、全体的に見て人間関係を破綻に導いた一因となった可能性を示唆した。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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