米国人の7割が「パンデミックは悪化中」と回答、世論調査

Noam Galai/Getty Images

世論調査大手のギャラップが9月1日に発表した調査結果で、米国人の3分の2以上が、過去2カ月間の感染者数の急増によって、新型コロナウイルスのパンデミックが悪化していると考えていることが判明した。

ギャラップによると、8月に米国で行われた調査で、パンデミックが悪化していると答えた人は68%に達していた。この割合は、6月にはわずか3%にまで低下し、全体の89%が楽観的な見方をしていたが、最新のデータでは、楽観的な見方をする人は17%に落ち込んだ。

背景には、ここ最近の感染者の急増があげられる。Our World In Dataによると、1日あたりの新規感染者数は、6月下旬の10倍以上に増加している。

7月の段階では、今後の見通しについて意見が別れており、パンデミックの方向性について、肯定的な見方が45%、否定的な見方が40%だった。

一方で、感染率と死亡率の上昇により、より多くの人々が家の中で過ごす時間を増やしている。現在は約25%の人が感染を避けるために、自宅以外でほとんど、あるいは全く人と過ごさないと回答した。この数字は、2020年春に75%まで上昇した後に、今年6月には18%に低下していた。

また、直近の週にマスクをしたり人混みを避けたと回答した人の割合は約70%に達しており、7月の約60%から上昇した。公共交通機関の利用を控えた人の割合も、7月の37%から、8月には41%に増加した。

ギャラップの調査によると、新型コロナウイルスの感染を恐れている人の割合は、6月にパンデミック後の最低値である17%を記録した後、8月には39%に上昇した。また、ワクチンを接種していない人が感染する可能性は、接種した場合よりも非常に高いにもかかわらず、ワクチンを接種していない人で、感染を恐れる人の割合は25%で、接種済みの人の割合の46%よりも、大幅に低かった。

ワクチン未接種者の間では、感染への不安が7月から8月にかけて5ポイントしか増加していないことも分かった。

CDC(疾病対策センター)が5月から7月下旬までロサンゼルスの住民を対象に行った調査によると、ワクチンを未接種の人は、完全にワクチンを接種した人に比べて、感染する確率が約5倍高かった。また、ワクチンを接種していない人は、接種した人に比べ、入院する確率が29倍も高かった。

編集=上田裕資

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