通話音声が向上すると、リモートコミュニケーションによるストレスが大幅に軽減されるものだ。音質向上は、ZoomやMicrosoft Teamsに代表されるライバルのコミュニケーションアプリに対する大きなアドバンテージになる。
メインのビデオ通話環境をFaceTimeに乗り換えるユーザーを増やすため、アップルは秋以降にAndroidやWindowsのユーザーもブラウザ経由でFaceTime通話に参加できる仕組みをつくった。iPhoneやMacによるFaceTime通話の使い勝手にどれほど迫ることができるのか要注目だ。
FaceTimeアプリは、離れて暮らす家族や友人とのビデオ通話によるコミュニケーションにも多く活用されている。秋に予定するアップデートには、FaceTimeで通話しながら、Apple Musicによる音楽、Apple TVによる動画をバックグラウンドで楽しめる「SharePlay」機能もある。
外部サービスプロバイダがSharePlay機能に対応するアプリを開発するために必要なインターフェースも公開される。秋以降には数多くの動画・音楽配信をFaceTimeと一緒に立ち上げながら、オンラインで共有できる環境が整うことになりそうだ。
FaceTimeの通話相手と動画や音楽を一緒に視聴しながらコミュニケーションができる「SharePlay」機能
不要な通知を「集中モード」でシャットアウト
アップルデバイスのOSにはユーザーがどれぐらいの時間に渡ってデバイスを利用しているか、文字とグラフにより頻度を可視化できる「スクリーンタイム」機能が搭載されている。リモートワークの普及に伴い、多くの人々がデジタルデバイスに触れながら過ごす時間が長くなっている。
秋にリリースされる次期OSから、ユーザーがiPhoneなどのデバイスを使いながら不要な通知を効果的にシャットアウトするための新機能「集中モード」も新たに加わる。
iPhone、iPadの場合、画面の右上コーナーを下に向かってスワイプすると表示される「コントロールセンター」に集中モードが追加される。集中モードにはプリセットの選択肢としてナイトモードや睡眠のほか、指定したアプリや連絡先に登録した家族や友人からの通知のみ受けられる「Personal」、集中したい時間帯など条件を入力して細かくカスタマイズができる「Work」も加わる。
ユーザーが端末を「集中モード」に切り換えると、メッセージなどを受けた際、送信相手に「いま集中モードであること」が伝えられる。
集中モードを設定するとiPhoneに届く不要な通知をシャットアウトできる