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アメリカで進むワクチン接種。ハワイの現状と日本との違いは?(Getty Images)

日本で高齢者への新型コロナワクチン接種が始まって約1カ月。予約が殺到するほか、「電話がつながらない」「インターネットの予約に不備がある」など、混乱が生じている。一方、約6カ月早くワクチンの接種が始まっているハワイでは、2回とも接種を完了した人が人口の50%を突破した。

ハワイ在住の筆者は先日ワクチン接種を受けてきたのだが、予約から接種までとてもスムーズで、あまりにも簡単だったことに驚いたほどだ。そこで、日本とハワイでワクチン接種に関する相違点について紹介する。

日本とハワイを単純に比較することは難しいが、そのために考慮すべき点がある。アメリカはワクチン接種開発国であり、当初は供給が足りないことがあったが、現在では十分な供給量があり、ハワイは人口約140万人と、東京都のおよそ10分の1の小さな地域であることを予め断っておきたい。

前回の記事:米国内のハワイ観光客ほぼ回復 日本からはいつ行けるようになる?

1. 通知は無く、オンラインでの受付が基本


1つ目の違いは、通知と予約方法だ。日本では、まず自治体から郵送される接種の通知を受け取り、それから予約するシステムだ。しかしハワイでは、そのような個別の通知は一切無い。アメリカにはそもそも、居住地の自治体に住人の名前や住所を届ける制度がない。そのため、新聞やテレビのニュースで自分が接種対象になったことを確認したら、自分で予約する仕組みだ。

ワクチンに関する情報はすべて、ハワイ州保健局のウェブサイトに集約されている。自分が居住する郡を選ぶと、接種会場がリストアップされており、そこから予約に進む。会場によって、電話での予約もできる場所もあるようだが、ほとんどがオンラインでの予約を基本としている。

自治体が通知を印刷し、発送する手間、さらに郵送の時間やコストを考えると、このプロセスを割愛していることは、アメリカでの接種スピードが早い一因となっているだろう。

またオンラインでの予約方法は、高齢者は対応が難しいという懸念点があるが、ハワイでは日本のように高齢者だけの世帯は少なく、多くが家族と同居しているか、介護施設に入居している。そのため、予約をサポートする人が身近にいて、オンラインでの予約でも大きなトラブルにはなりにくかったと予測できる。さらに自治体業務のオンライン化が日本よりも進んでいることが、州政府も住民も当然のように、このようなオンラインでのプロセスを受け入れている背景にあるだろう。

文=佐藤まきこ

コロナワクチンハワイ

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