「自宅で過ごすことが多くなり交際範囲が狭まった」の回答が多かったのは、学生のほかに、社会人(41.1%)、専業主婦(45.5%)も挙げられます。社会人は会社でリモートワークが推奨されていたり、専業主婦は子供が通う児童保育施設や教育施設の方針に影響を受けている可能性があります。
社会人からは、「『○○へ行く』『○○をした』などの話が気軽にできなくなった」といったコメントがありました。職場内は年齢層が幅広かったり、同じ会社であっても必ずしも全員リモートワークが叶うわけではなかったりする中で、さまざまな立場の人への気配りを学んでいる様子がうかがえました。
昨年の「ストイック世代の本領発揮。U25女子が自粛期間中に見つけた価値観」内で紹介したアンケート、「外出自粛期間に多く時間を費やしたことをすべて教えてください」の質問には、一人の時間をトレーニングや美容に充てるなど、自分磨きに力を入れるといった回答が上位に挙がっています。
リアルで人とのコミュニケーションが難しくなってしまった一方で、新たな気づきや学びを得たり、突然できた時間をまるでご褒美のように自分のために使ったりするMERY世代の女の子たちのしなやかさが感じ取れました。
MERY世代の女の子たちがオンラインで気を付けていること
外出自粛中のコミュニケーションを助けてくれるのがオンラインでのビデオ通話やSNSですが、手軽に人とつながれる一方でトラブルも起きがちです。「気を付けていること、工夫していることを教えてください」といった質問をしたところ、多くのコメントが寄せられました。
・「以前より人とコミュニケーションを取ることが増えました。文字で伝わらない場合はすぐに電話に切り替えるなど、情報共有をきちんとするように気をつけています」(社会人)
・「文章で伝えることが多くなり、相手がどう捉えるか考えることが多くなった」(社会人)
・「オンライン映えするメイク、画面に映る表情を気にするようになった」(社会人)
社会人からは、話のニュアンスを誤解されないような工夫、情報を正確に伝えるための工夫が見られました。U25世代にとって相手に与える印象もコミュニケーション上の重要なポイント。MERY内の「画面の中の自分に違和感。ビデオ通話を徹底分析してわかった、リモート用メイクのコツ」「画面に収まりきらない可愛さ♡オンラインでの再会は、リモート版モテメイクでGO」といった記事でも紹介したように、彼女たちの“自分の見せ方”の日々の研究がアンケート結果にも表れているようです。
一方、学生や高校生・中学生からは、会話の時間をいかに心地よく楽しむか、良い関係を築くかを重視した工夫と努力が回答に挙がってきました。
・「普段以上に笑顔を作ったり相槌を打ったりする。そうしないと感情が伝わりづらいから」(学生)
・「大事なことを伝えたい時は相手に誤解を与えないよう、句読点を使いつつ、丁寧な言葉を心がけています」(学生)
・「オンラインではタイムラグがあるので、話を遮らないように相手が話し終わったかなと思ってからワンテンポ置いて話し始めるようにしています」(学生)
・「周りの環境音に気を付けています」(高校生・中学生)
・「必ず全員と話す」(高校生・中学生)
対面であれば感じ取れたはずの空気感や相手の本音が、オンラインではキャッチしにくくなりました。その分、自分の発言、相手の感じ方に気を配る女の子たちの真面目さと誠実さが伝わってきます。外出自粛による「友人とのコミュニケーションの大切さ」への気づきも、気づいただけで終わらせずに丁寧なコミュニケーションを試みるなど、軽やかに行動していくところがMERY世代の女子たちの長所です。
また、これらの工夫は、前出の学生のアンケートの回答「自宅で過ごすことが多くなり交際範囲が狭まった」「人とのコミュニケーションが取りづらくなった」「孤独を感じるようになった」といった課題を前向きに解決していこうという努力ともいえそうです。