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ナイキの第2四半期の業績は、前年同期比9%増を記録した。DTC(消費者直販)売上は32%増、デジタル売上は84%増だった。ナイキのプレジデント兼CEO、ジョン・ドナフー(John Donahoe)は、「この流動的な状況下でナイキが好調な業績を挙げたのは、攻めの姿勢を貫いた結果だ」と述べた。

ナイキは収支報告で、現在の戦略を維持していく方針を語った。製品イノベーションを継続し、ブランド力強化のイニシアチブや、ロイヤルティプログラムの会員数増加を重視するというものだ。「製品イノベーションとブランド力により、全世界の顧客とつながりを築くことができる」とドナフーは述べた。

DTCモデルでロイヤルティを促進


ナイキは3年前、アマゾンも含めて卸売業者の数を削減し、DTC市場に集中するという重大な戦略転換を行った。3万以上あった卸売業者を40社に絞り込んだこの転換によりナイキは、ブランド・コントロールを維持し、顧客との緊密なつながりを保つことに成功した。同社はこの戦略を「コンシューマー・ダイレクト・オフェンス」と呼んでいる。

パンデミックの中でも、顧客とのつながりが売上を牽引している。「ネヴァー・トゥー・ファー・ダウン(Never Too Far Down):(たとえ困難に直面しても、)私たちが帰ってくる日は決して遠くない」と題したCMでナイキは、消費者の窮状を十分に理解しているというメッセージを発した。

ナイキには、現在のグローバルな社会文化的環境に影響を与える力があり、コアな顧客層と深い感情的な結びつきを築いているのだ。

忠実なメンバーがデジタル売上を伸ばす


パンデミックによる店舗休業や入店制限がおこなわれるなか、ナイキはデジタル事業によってブランドとメンバーのつながりを維持し、売上を伸ばすことに成功した。

ナイキのロイヤルティプログラムには2020年、7000万人以上が新たにメンバーに加わった。メンバーズ・デイには25カ国6000万人以上の顧客が参加し、ユニークな小売体験や新商品披露、限定商品、追加特典が提供される、この新たなイベントを楽しんだ。

ナイキのエグゼクティブ・バイスプレジデントと最高財務責任者を兼任するマット・フレンド(Matt Friend)は、北米のデジタル事業は2020年に100%以上の成長を記録し、総売上の25%を占めるまでになったと述べた。

デジタル売上増加の主要因は、忠実なメンバーとモバイルアプリの利用だ。後者は今四半期に200%の成長を遂げた。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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