合衆国教育省のデータによると、学生ホームレスの数は過去10年で50%近くも増えている。さらに、UCLAが10月21日に公開したレポート「State of Crisis」では、2019年のカリフォルニア州における学生ホームレスの数が26万9000人を超えており、今後もさらに増加する見通しであることが示された。
ここで言う学生とは、州内の公立校に通うK-12(幼稚園年長から高校卒業までの13年間)の学生たちだ。
ホームレスの比率は、有色人種の間で高いことも判明した。カリフォルニア州の全ての学生にラテン系が占める割合は54%だが、州の学生ホームレスの70%がラテン系だった。同様に、黒人学生の割合は5%だが、学生ホームレスの9%が黒人だった。
調査ではさらに、ホームレスの学生らは一般学生に比べて、停学や欠席率が2倍近く高く、大学進学への準備ができていないことも明らかになった。研究者らはカリフォルニア州の1037学区のうち、連邦政府のホームレス支援資金を受け取っているのが、106学区のみであることも指摘した。
「ドジャー・スタジアムは最大5万6000人を収容可能だが、カリフォルニア州の学生ホームレスの数は、そのほぼ5倍に達し、全員を収容するためには駐車場まで使用しなければならない」と、UCLAの報告書では述べられた。
ロサンゼルス・タイムズによると、全米のホームレス人口の4分の1をカリフォルニア州が占めている。パンデミック後の経済情勢の悪化により、学生ホームレスの数は今後さらに上昇すると予測されている。