だが、どうやらソフトバンクGが手を引こうとしている相手は、ウィーワークではなく、ニューマンだけだったということらしい。ウィーワークは先週、従業員に対して、ソフトバンクGから11億ドルの新たな資金コミットメントを得たと伝えている(編集注:17日のソフトバンクGの発表によると、ウィーワークが発行する最大11億ドルの担保付きシニア債券の買い受けをコミットする契約を12日に結んだが、昨年10月の合意に基づくもので追加的な金融支援ではないという)。
過去1年、次から次に問題が噴出していたウィーワークだが、この資金によって、立て直しに向けた足がかりを得られるかもしれない。
11億ドルの資金コミットメントは、ソフトバンクGが30億ドル分の株式買い付けの取り決めをした際にあわせて同意していたもので、株式買い取りに続いて実行されるものとされていた。だが、株式買い付けが撤回されたことで、資金コミットのほうにも疑問符がついていた。
「ソフトバンク(グループ)からさらに資金注入を受けることは、ウィーワークにとってまさに朗報だと思う」。ウィーワークを追ってきた元不動産企業幹部で、作家のドロール・ポレグは言う。「今後、新たに資金が入ってくる可能性もあり、いずれにせよ、ウィーワークには強力な支援者がついていることが示された。ウィーワークにはそうした支援者はもういないと考える人もいた」
11億ドルの資金コミットメントは、ウィーワークの第2四半期(4〜6月)の決算に関する社内回覧文書のなかで明らかにされた。13日に従業員に電子メールで送られたもので、フォーブスも入手した。ウィーワークの同期の売上高は8億8200万ドルと前年同期比9%増えたものの、手元資金は6億7100万ドル減った。売上高は、第1四半期(1〜3月)には10億ドルを超えていた。
第2四半期の決算について、ウィーワークのキンバリー・ロス最高財務責任者(CFO)は「世界中のほとんどの企業と同様に、当社の事業も新型コロナウイルスの影響を受けたことが浮き彫りになった」と説明。「ただ、当社の5年計画が機能していることも示された」としている。