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ポスト・コロナのニューヨークから

マスクをして歩くニューヨーカーたち(Getty Images)

ニューヨーク州では、新型コロナウイルスへの対策として、4月17日から外出時のマスク着用が義務付けられてる。しかし、このところ気候も温かくなってきたせいか、これを守らない人たちが多く見受けられる。

元々、アメリカでは、日本のようにマスクをする習慣はなかった。特にアフリカ系アメリカ人やヒスパニック系の人たちの間では、マスクを着用しない人が多かった。それは、彼らがマスクをしていると犯罪者と間違えられ、銃で撃たれたり、逮捕されかねないからだ。しかし、それらの理由でマスクをしなかったことで、これらの人たちの感染者数の増加に繋がったとも言われている。

もちろん、ニューヨーカー全般に範囲を広げてみても、マスクをしない人たちは少なくなかった。遡れば、スペイン風邪が流行った100年前にもマスク着用を呼びかけたようであるが、結局、このときも習慣として定着しなかったという。花粉症やインフルエンザ対策で当たり前のようにマスクを着用している日本人とは対照的である。

隣人は室外で靴を脱ぐようになった


そんなニューヨークで、アメリカ全体が経済活動再開に向けて動き出してきた今、しきりに語られているのが、「ポスト・コロナ」に向けた自分たちの習慣の見直しである。

新型コロナウイルスの感染拡大が止まった暁には、これまでアメリカ人の日常的習慣として行われていた握手やハグは、当面なくなるはずだと言われている。長期的にそれが定着するかどうかはまだわからないが、個人的には日本式のお辞儀などが、この際、見直される契機にならないかと密かに期待している。

私の住む隣の部屋には、ニューヨーク市のある有名な病院で救急のマネージメントをしている人間が住んでいるが、彼は今回の感染拡大以降、私と同様、靴は室外で脱ぎ、部屋のなかには持ち込まないように気をつけるようになった。

土足のまま部屋のなかに入って歩きまわる習慣のアメリカと、靴は玄関先で脱ぐ日本の文化との違いが、今回の感染者数拡大の差に関係しているという説もある。私も、外出から戻ると、毎回、靴底までアルコールで消毒したうえで、部屋に靴を持ち込む。靴底にもウイルスが残っているというニュースも見た記憶がある。



料品店へ買い物に出かけると、これまで小さめの店では現金のみで営業しているところも多かったが、2月末からは、そういう店でも「現金お断り」としていることが増えてきた。確かに、で現金のやり取りをするときに、この頃では妙な警戒感を覚えたりする。

今後は若い人たちだけでなく、50歳以上の人たちでも、カードやスマホによる支払いが一気に普及しそうである。紙幣や硬貨自体が汚染されている可能性があるからということで、キャッシュレス化、デジタル化が進んでいくのは間違いないだろう。

文=高橋愛一郎 写真=Getty Images

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