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2020.07.11 10:00

この夏最も安全なヨーロッパ旅行、20の行き先(ケルキラ島など)

ヨーロッパで最も安全な目的地といわれる、ジョージアのトビリシ(写真:BORIS STROUJKO)

ヨーロッパで最も安全な目的地といわれる、ジョージアのトビリシ(写真:BORIS STROUJKO)

ヨーロッパ各国ではコロナ対策の制限措置を緩和して国境を開放する動きが進み、安全な観光のための新たな方策も生まれている。羽を伸ばしたいなら、夏休みにヨーロッパを旅するのが現実的な選択肢になりそうだ。

コロナ危機下でも、特定の国同士では一時待機なしで入国を許可する「エア・ブリッジ」「トラベル・バブル」「ホリデー・コリドー」などと呼ばれる構想があったが、各国政府や国際機関、観光協会はそれに加えて、新たな取り組みや取り決めを推進している。まずはヨーロッパ域内での観光を再開し、その2~3週間後には、サマーシーズンのピークに間に合うよう域外からの観光客の受け入れを目指す。

英ザ・サン紙は、「エア・ブリッジ」を利用した夏休みのヨーロッパ旅行が6月にも再開決定しそうだと伝えている。

欧州委員会のEDEN(ヨーロッパの優れた観光地)ネットワークに属し、持続可能な観光を促進しているヨーロピアン・ベスト・デスティネーションズ(EBD)によれば、「ヨーロッパでは多くの国々が国境を開き、フライトやホテルも再開している」という。

「久しぶりに外出禁止が解かれたらヨーロッパを旅したいが、どこを訪れればいいかがわからない、各地でどのような安全対策がされているかを知りたい」という悩みに応えるため、EBDは新型コロナウイルスの影響が小さい(感染率が平均の600分の1というところまである)観光地20カ所のリストを発表した。

リスト入りした観光地は病院が近くにあり、住民1人当たり病床数がヨーロッパの中でも多い。また、宿泊施設やレストラン、店舗での衛生ガイドラインを細かく定め、チェックアウト後のエアコンフィルター交換、マスクの配布、ソーシャルディスタンスの徹底といった対策を行っている。

実際に旅行する際の注意点として、EBDは以下の4つを挙げている。

・油断せず、手洗いや咳をするときのエチケット、ソーシャルディスタンス、マスク着用を忘れない。

・体調が悪いときは旅行を控える。

・70歳以上、肥満、呼吸器疾患などの人は特に注意する。

・大切な人や現地の住民を守るのは旅行者の義務

では、ヨーロッパで最も安全な、美しい観光地を紹介していこう。今回は、その前編。

この夏最も安全なヨーロッパ旅行、20の行き先(ワルシャワなど)

1. トビリシ(ジョージア)




ジョージアの首都トビリシは、世界的に見ても新型コロナウイルスの影響が小さい。政府の素早い対応により、抑え込みはきわめてうまくいっている。国内の感染率は、被害が特に大きいヨーロッパ諸国の260分の1。

ジョージアは旅行者も市民も安全・安心に休日を過ごせるような医療対策を整え、7月1日に国境を開放する。

トビリシは過去と現在と未来、文化とレジャーが混じり合ったオープンマインドな都市で、人気が年々高まっている。文化やグルメ、多様性、建築物を楽しむのにうってつけで、訪れた人は感嘆の声を漏らすにちがいない。

建築物は中世、新古典主義、ソビエト時代、現代の最先端のほか、オスマン帝国の壮麗な建物もある。



ジョージアは人口1000人当たり病床数がスウェーデンやデンマークより多く、トビリシは犯罪発生率でパリやロンドンの5倍も安全性が高い。

トビリシには最近人気の旅行者用アパートメントが多数あり、小規模なブティックホテルやゲストハウスも多い。

「しかもトビリシは、同じグループの同じ5つ星ホテルや別荘の宿泊費が、ヨーロッパの他の国の首都のわずか4分の1という場合もある」とEBDは教えている。
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翻訳・編集=門脇弘典/S.K.Y.パブリッシング

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