外国人旅行者が帰国後に懐かしむ日本:「21の魅力」(その2)

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日本を訪れる旅行者が離日後に懐かしく思うこと、「日本滞在中に存分に楽しんでおけよ」と同胞旅行者たちに伝えたいことは何だろう。もしかするとそこに、われわれがもっと愛でながら暮らしてもいい、わが国のささやかな魅力が潜んでいるかもしれない。

日本を訪れる旅行者や、海外からの日本長期滞在者向けメディア「Japan Inside」の外国人記者が、外国人旅行者や、半年から10年以上日本に住み、最近帰国した外国人たちに取材し、まとめたリストがある。同サイトの全面協力のもと、3回にわたって一挙公開する。(その1はこちら)。

9. 「お疲れさま」



実際問題、帰国後にこの決まり文句が使えなくなって途方に暮れる外国人は多い。

「お疲れさま(「You’re tired=あなたは疲れています」)は、日本全国で、1日に何百万回と発せられる日本語だ。ちなみに、言った人は、同僚ががんばったと必ずしも本気で思っているわけではない。しかし、経験はないだろうか。すごく努力している同僚に「やあ、お前、今日はよくがんばったなあ、友よ、感謝してる」と伝えたいけれど、ぎこちなくて気まずくなるのは避けたい、ということが。

「おつかれさま」は英語の言い回しではありえない方法で、それを可能にしてくれる魔法の言葉だ。実にうらやましい。

10. 不在時荷物の再配達



日本でも西洋諸国と同じように、なんらかの理由で荷物が自宅に配達できなかった場合、その旨を伝えるカードがポストに届く。しかし、数日後に郵便局へ引き取りに行ったり、家で何時間も待ち続けたりという手間は必要ない。日本では荷物の再配達が楽々、簡単なのだ。

やり方は次のとおり。自動音声の回線に電話をかけて(または、ドライバーが自分の携帯番号をカードに直接書き込んでくれている場合も多い)、再配達の時間を予約する。時間枠は2時間刻みで、一部の地域では夜10時や11時まで配達してくれる。

配達員によっては、電話をかけなくても2、3回配達に来てくれるし、配達時間帯を予約すると、荷物は必ず、絶対に、時間どおりに届けられる。午前10時から午後3時まで、最善を祈りながら窓の外をのぞいて待っていなくてもいい。日本の郵便局員は、自らの使命を必ず果たす。

11.「代引き」支払い



配達といえば、日本では「代金引換」(または「代引き」と呼ばれる)が一般的だが、これはとくにわれわれ外国人にとってすこぶる便利なシステムだ。たとえば日本滞在中、家族にあまり報告したくない買い物、たとえば日本ならではの新しいビデオゲームや最新型のリアルな「大人のおもちゃ」をオンラインでしたとしよう。

だが、クレジットカードを使うと、海外での使用手数料の請求書や明細書に跡が残ってしまう。

そんなとき「代引き」オプションを選択すると、わずかな手数料(通常は数百円)で、配達日時が予約でき、品物を持ってきてくれた宅配業者に、玄関で直接お金を支払うことができる。購買の履歴がオンラインの請求書に残らない。
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翻訳=鹿田昌美 編集=石井節子

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