番組はアメリカの動画配信大手、ネットフリックスで約190の国と地域で配信されており、彼女のファンは世界中に多数存在している。また2018年には、米国のプロレス雑誌プロレスリング・イラストレーテッドの「女性レスラートップ100」で60位にランクインするなど、本職のレスラーにおいても今後を担う選手として注目される逸材であった。
ツイッターには英語だけでなくさまざまな言語で哀しみの声が寄せられ、ハッシュタグ「#RIPHanaKimura」は5月23日に米ツイッターのトレンド1位となった。
木村さんは23日未明、ツイッターに「もう人間なんかやりたくない」、「愛されたかった人生でした」、「みんなありがとう、大好きだよ」、「ばいばい」と投稿。インスタグラムでも飼い猫の写真と共に「愛してる、楽しく長生きしてね。ごめんね」と記した写真を投稿していた。その後、ツイートは削除されたが、木村さんには「テラスハウス」のファンなどから毎日、数百もの中傷ツイートを送られていたと言われており、これらが彼女を死へと追い詰めたのではないかと指摘されている。
「ネットいじめに屈することは弱さではない」米トップレスラーが追悼
初代UFC世界女子バンタム級王者で、2018年1月から約1年半にわたってはプロレス団体WWEのトップレスラーとしても活躍したロンダ・ラウジーは、自身のインスタグラムに木村さんとその家族に向けて追悼コメントを送り、次のように述べた。
「ネットいじめは私たちの社会の現実において大きくなっている脅威です。その脅威に屈することは、弱さを意味しません。人間とはそういうものなのです。人類は歴史の大部分において、生きていくために社会集団を必要とし、その中で生きてきました。だから、社会に認められることがわたしたちの命を左右するかのごとく感じてしまうように進化したのです。
オンラインで他人への嫌がらせを熱心に行なっている人々もまた、彼らの中の心の悪魔と闘っていることは理解しています。ただどうか、自分の毒のはけ口に他人を用いることはやめていただきたい。
『ラクダの背を折る最後の藁』ということわざがあります(「一見ささいなことのように見えることも、不快なことが重なりに重なればついには我慢の限界がくる」という意味)。小さく押したつもりでも、それが人を転落させてしまうことだってあり得るのです。悪意や軽視で仕返しするのではなく、あなたが望んだ優しさを与えましょう。悪意を拡散する代わりに、自分も被ったことがあるような嫌な経験から世界を守りましょう」