ディレクター権利をユーザーに与えることが新たな視聴体験に
次なるステージとしては、BtoBからUGC(ユーザー生成コンテンツ)への強化だ。「今までのVODを2.0にアップデートする。ビュー・オン・デマンドに。」これまで放映権者が所持していたスイッチングの権利がユーザーに渡ることでそれぞれが好む視点でコンテンツを楽しむことが出来るようになる。
ユーザーを巻き込んでいくために「SVcam」というアプリを開発。これを使用すれば、ユーザー同士のiPhoneのシャッターが世界中で同期する。友人や知らない人同士で選手を撮影したものを色んなアングルから視聴できる。また、最近のスマートフォンではリアとフロントにカメラが付いているが、リアフロント同時撮影の複数台同期撮影も可能にした。視聴・撮影体験をアップデートすることでこれは今後の5G時代においても非常に相性が良い。
例えば同期台数を1万台、2万台に増やしてライブ配信をしても低遅延で見ることが出来る。ユーザーのアングルをライブのカメラにしてしまう。スポーツにおいても、箱根駅伝では中継カメラが離れているランナーであっても、沿道のユーザーが撮影をしていればそれが共有されて多くの人々が求めていたアングルで楽しむことを可能とする。
海外挙式の映像をライブ配信したいと願うブライダル企業のニーズにも応えるサービスとなっている。多くの人を呼べない海外挙式のチャペルでのシーンを自由視点映像にして国内の近親者などへ配信提供する。
ナオト・インティライミのツアーファイナル公演のSwipeVideoを活用した自由視点映像がファンクラブサイトで4月7日から配信されている。
リッチな映像コンテンツの中でもVRやホログラムが社会で広く多くの人に利用されるのは2025年以降と下城氏は予想する。今年からその5年間で流行るのがVOD2.0として、swipe videoにとっては活躍できる領域となると踏む。同時刻での多視点映像のデータを下にホログラムのコンテンツも作ることが出来るため、5Gまたは6Gのインフラが整った時でも対応していくことが出来る。
2017年にはマイクロソフト・イノベーション・アワードでも受賞しているSwipe Videoの技術だが、セリエAの名門・インテルを経て、現在はトルコ・スュペル・リグのガラタサライSKに所属する長友佑都氏も投資家として支援する一人である。
「世の中に貢献するヒーローになりたい」というビジョンを持つ長友氏は世の中の原動力になることを目指すAMATELUSのビジョンにすぐさま共感した。被写体を中心に動画を再生しながら視点を変えられる新しい動画コンテンツSwipe Videoという画期的な技術、そしてAMATELUSが目指す世界に出資をするという決断に至るまでのスピードは非常に早かった。アスリートとしても、自分のプレーやトレーニングが多視点で見られることによってファンが正しいトレーニング法を知ることにもつながる。
先日、電通との業務提携を発表し、5G時代に向け、AMATELUSは年内にも新サービスを展開していく予定だという。
「世界中の人々を助けられるヒーローになるというビジョン」も認めるSwipe Videoの技術。世界中に蔓延するコロナウィルスの影響で自粛することが求められるこの時代に新たな視聴体験をもたらすことは世界中にポジティブな影響力をもたらすことはなるのではないだろうか。