ミレニアル世代が注目される時代はもうおしまい。今脚光を浴びているのは、ジェネレーションZ(Z世代)だ。
この世代は9~23歳前後の人々で、スマートな食品・飲料マーケティング担当者が今後理解すべき重要なグループとなる。多くはまだ飲酒年齢に達していないが、10年ほどたてばそれも変わる。
レストラン管理システムを提供する米コンピート(Compeat)のクリスティ・ターナー最高マーケティング責任者(CMO)によると、ジェネレーションZは2020年までに米国の全消費者の半数近くを占めるようになる。そのため、小売業界は今後、この世代の飲酒傾向について確かな見識を持ち続ける必要がある。
私はこのたび、ターナーを取材し、今生まれつつある新たなトレンドについて聞いた。(回答の内容は、長さを調整し分かりやすくするため編集してある)
──飲み物を作ったり発明したりするための新たなツールや方法はなんですか?
健康志向の飲み物の人気が高まる中で、マドラーやこし器の使用が増えている。スーパーフードや薬草、茶、コールドプレスジュースを使ったより健康的なカクテルが生まれているが、それでもまだ見た目の魅力も必要だ。
──新しい付け合わせとしては何がありますか?
健康志向が強まっていることで、ハーブや野菜を付け合わせとして使うことが増えている。バーテンダーはセロリやゴジベリー(クコの実)、きゅうり、ミントなどを付け合わせに使っている。地元産の旬のフルーツや野菜は、常設メニューとしても期間限定ものとしても常に人気だ。またこれらは見た目も良く、インスタ映えもする。
──ウオッカサワーやマルガリータなどの定番は今でも人気ですか?
マルガリータやマティーニ、オールドファッションド、ミモザ、モスコミュールなどの定番ものは、カクテルの売り上げでは今もトップ5に入る。マルガリータは午後(正午から午後6時まで)と夜(午後6時から深夜まで)の間で最も売り上げが高いカクテルだ。
しかし、ジェネレーションZは健康志向が高く、過度に甘いカクテルを避けるようになっているようだ。この世代は飲み物に関しては、量より質に引かれている。安価で糖分が多い飲み物よりもプレミアムブランドをほどほどに消費する人が増えている。