Z世代が生み出す、次の飲酒トレンドとは?(前編)

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飲料マーケティング企業の多くはこのところ、ミレニアル世代にばかり関心を向け、大きな影響力を持つジェネレーションZ(Z世代)は無視してきた。ジェネレーションZは主に1995~2010年に生まれた人々を指す言葉で、この世代はインターネットと共に育ってきた。

レストラン管理システムを提供する米コンピート(Compeat)のクリスティ・ターナー最高マーケティング責任者(CMO)によると、ジェネレーションZは2020年までに米国の全消費者の40%を占めるようになる。そのため、レストランにとってはこの世代の味覚と好みを理解することが大切だ。

私はこのたび、今生まれつつある新たなトレンドについて知るべく、ターナーに話を聞いた。(回答の内容は、長さを調整し分かりやすくするため編集してある)


──カクテルでは近頃、どのようなトレンドがありますか?

持続可能性とウェルネスが新たなバーのトレンドの原動力となっている。消費者はカクテルを飲みたい一方で、体に良いことをしたいとも感じている。

カクテルは、リラックス効果のある材料や消化に優しい材料を取り入れる素晴らしい方法にもなる。カンナビジオール(CBD)を使ったカクテルは、ウコンやタラゴンといった抗炎症効果のあるスパイスを使ったリキュールと同様、人気が高まり続けるだろう。

またアルコールや糖類・炭水化物の量が少ないハードセルツァー(アルコール入りの炭酸水)なども今後定番となり続けるだろう。

──蒸留酒とワインで特に人気なものは何ですか? そしてその理由は?

ウオッカは、いろいろなものと混ぜやすく、甘いものやピリッとしたものなど多くの種類が作れるので、蒸留酒の中では常に人気だ。全国的なブランドよりも地方ブランドのクラフトリキュールが売り上げを伸ばしている。

シャルドネは好き嫌いが分かれるものの、非常に人気があり、米国と世界各国で最も栽培されているぶどう品種だ。その理由は、シャルドネから造るワインの風味の幅広さにある。クリーンですっきりしたワインを造ることも、オークの香りがする重めのワインを造ることもできる。しかし、ロゼの人気は過去数年間で急増している。ロゼが軽くてフルーティーで、ほぼ何とでも合わせられることがその理由だろう。
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編集=遠藤宗生

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