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F Venturesの創業者兼CEOの両角将太(左)とTaimeeの小川嶺(右)

「3年後に日本最年少での上場したい」と豪語するワークシェアリングサービスTaimee(タイミー)の小川嶺は、現役大学4年生の22歳。2019年にはフォーブス アジアの30UNDER30にも選ばれた。

アルバイトのウーバー版とも言える同サービスは、面接なしでアルバイトができる手軽さなどが学生らの支持を受け、ローンチからわずか8カ月で6万人が利用。2018年末までにサイバーエージェントやエン・ジャパンなどから約3億円を資金調達したと発表した。

「ここまで(成長が)速いケースは初めて」と話すのは、学生起業家への投資に注力する独立系ベンチャー・キャピタル(VC)のF Venturesの創業者兼CEOの両角将太。サービスローンチ前の小川に会い、即決で出資を決定したという。出資から1年が経った2019年4月末、約60人の従業員が働くタイミーのオフィスを両角が訪問し、小川にタイミーの誕生秘話と学生起業家ならではの戦略を聞いた。

「500万の出資を断った」

両角:タイミーのプロダクト案は別のサービスからのピボットで生まれましたよね。

小川:タイミーの前はおしゃれに自信がない人とおしゃれな人をマッチングさせるアプリを手掛けていました。もともと自分がおしゃれではないという原体験から生まれたこのサービスでしたが、徐々におしゃれな女性向けのサービスになりつつあって、違和感を感じるようになっていました。その時に500万円の資金調達のお話を頂いたんです。「本当にこの事業を続けていくべきなのか」と一度踏みとどまって考えるようになりました。

その結果、「もっと自分にしかできないことをやりたい!」という結論に至り、資金調達を受けずに元の学生としての生活に戻る決断をしたんです。

それからは社長として多忙な時間を過ごす生活からは一転、ツイッターとユーチューブだけで過ごす毎日になりました(笑)。しかし、その変化の中で「世の中が『今』の自分を必要としていない」という寂しさを感じるようになったんです。それから「自分の暇な時間を他人に与えることで、自分を承認してくれる相手の存在に気づくことができるようなサービスはないだろうか」と思うようになりました。

両角:暇になったことで、自分の時間を有効活用できるサービスの必要性に気がついたんですね。そこからタイミーはどうやって生まれましたか。

小川:資金調達を断って、お金がなかったのでカフェでアルバイトを始めたんです(笑)。自分は飽き性で、アルバイトも1カ月半ですぐ飽きてやめるというのを繰り返していました。そこで、雇用プロセスに「信用」が欠けているために、研修期間の1カ月が必ず組み込まれていることに違和感を感じました。

やっと研修期間が終わったのに次の仕事に就き、また研修期間から始めるというサイクルが勿体無いと思ったんです。企業側も広告や採用の費用をかけてやっと人材を見つけて、一生懸命時間をかけて育てた挙句、すぐ辞められてしまうのは勿体無いですよね。お互いにとってデメリットな状態です。

そこで人の「信用」をアプリで可視化して、面接なしで働けるサービスを作れば解決できるのではと思い、今のタイミーが生まれました。

写真=帆足宗洋(Avgvst)  構成=山西みな美 

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