「何が起きているのか」会話を生む文脈づくり
ツイッターの使われ方を知るうえでもう一点、欠かせないのが「What’s happening」(何が起きているのか)という観点だという。
ツイッターが国内で一気に広まったのは2011年の東日本大震災が契機だ。断片情報ながら、一体何が起こっているのか、ツイッター上でどこよりも速い情報が飛び交い、それによって救われた人も少なくなかった。
今年4月1日には新元号の発表と同時に、ツイッター上に様々な反応があふれかえった。桜が満開を迎えると、多くの人が各地で桜を撮影、「#桜」のハッシュタグ付きで投稿した。
テレビで人気番組やスポーツの中継を見ながら、スマホでツイッター上の反応も同時に楽しむ、という使われ方も一般的になった。文脈づくりと、そのタイミングがうまくかみ合えば、爆発的な会話を生む──。それはプロモーションでも同様だという。
「『みんなで同じものを見て、ツイッターを通じて盛り上がる』という文化ができました。同時視聴だけでなく、ストリーミング動画や映画など、自分の好きな時に楽しんで、感想をツイッターで共有するケースも増えました(竹島氏)」
ツイッターがここへ来てかつてない成長をみせている理由に、徹底したユーザーへの理解があった。テック企業ながら、データやテクノロジーを超えた「文脈」を重視する姿勢が、広告メディアとしての需要を生んでいるとも言えるだろう。