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フォーブス ジャパン編集部 エディター

ネットフリックス リード・ヘイスティングスCEO

「我々とアマゾンは2007年、同じタイミングにオンラインストリーミングサービスを開始し、以来13年間、競合してきました。彼らは年間40億〜50億ドルをコンテンツ制作費として投資していると報告されています。

またアマゾンだけでなく、HBO、時にはユーチューブも競合として考えなければならず、参入当初から競合相手はたくさんいました。そうした中、ネットフリックスが成長を続けてこれたのは、新しいエンターテインメントの形を模索し、メンバーの満足度を高めることだけにフォーカスし続けたからです」

2019年3月18日、19日の2日間にわたってロサンゼルスオフィスで開催されたネットフリックスのプレスツアー「Netflix Labs Day 2019」のQ&Aセッションに登壇した、CEOのリード・ヘイスティングスはこう力強く語り始めた。

オンラインストリーミングサービスを開始以降、着実にメンバー数を増やし、現時点で190カ国以上、1億3900万人の有料メンバーを抱えているネットフリックス。“サブスクリプション型”を強みに、毎月メンバーから支払われる料金をコンテンツ制作費に充て、よりクオリティの高い作品を創り出し、メンバーを満足させる。

この循環を確立したことで、13年の間にオンラインストリーミングサービス業界で圧倒的な地位を築き上げた。その一方で、2019年は豊富な資金力を持ったディズニー、アップルが同業界に参入することで、競争が激化することが予想されている。

リードは業界の今後をどう捉えているのか──イベントのQ&Aセッションで語られた内容をお届けする。


素晴らしい競合がいることは、良い刺激になる

──今年がディズニーの「Disney+(ディズニー・プラス)」をはじめ、アップル、ワーナーなどがオンラインストリーミングサービスを開始すると言われています。ネットフリックスはどのようにして豊富な資金力を持つ会社に対抗していくのでしょうか?

決して簡単なことではないですが、ストリーミングへの参入当初から多くの競合がいました。繰り返しになりますが、アマゾンとは13年間も競合してきたわけです。

大規模で、資金が豊富な企業がオンラインストリーミングサービス業界に参入することで、競争は激しくなりますが、彼らが参入することで業界全体が発展していきますし、我々もたくさんのことを学ぶことができます。ですから、競合相手が素晴らしいと、我々もさらに頑張れるし、プロダクトが磨かれていく。時によっては競争相手の素晴らしいアイデアに触発されることもあるかもしれません。これからが楽しみですね。

──アップルの新サービスに参加しなかった理由は何でしょうか?

アップルは素晴らしい会社だと思っています。ですが、我々がオリジナルで手がけるコンテンツは我々のサービス上で観てもらい、楽しんでもらいたいので彼らのサービスに加わらないことにしました。

──競合が増える中、ネットフリックスが今後、市場で引き続き優位に立っていくための最大の課題は何でしょうか?

私たちにとって重要なのは、メンバーを楽しませることだけに集中しし続けることです。競争相手を見ることでさまざまなこと学べますが、そこに集中したくはありません。

成長し続けるために、我々が行うべきは素晴らしいコンテンツを提供し続け、それをパーソナライズしていくことだけです。これまでの20年間、たったそれだけに集中してきたことで、着実に成長し続けることができました。

──「フォートナイトが競合」と仰られていましたが、どのようにしてゲーマーの興味を引く予定でしょうか?

我々の競合は同じオンラインストリーミングサービスを提供する会社だけでなく、人々がテレビなどのスクリーンを前に、エンターテインメントを楽しむ全ての時間と競争しています。その最たる例が「フォートナイト」ではないかという訳です。私たちがそういった「スクリーンタイム」を巡って競争する方法は最高のシリーズ、最高の映画をつくり、可能な限りクオリティの高い娯楽を提供することです。


アカデミー賞で監督賞、外国語映画賞、撮影賞の3冠に輝いたネットフリックスオリジナル映画『ROMA/ローマ』

写真=ネットフリックス提供

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