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2019.03.23 11:30

増加する訪日ロシア人、彼らは日本に何を求めているのか?

「KIMONO」13号の特集は、東京のエリア案内で、渋谷や六本木、秋葉原、日本橋などをルートマップ付きで紹介。キリル文字の渋谷はちょっと新鮮


これまで同誌には、映画監督の黒沢清や李相日、歌舞伎役者の中村扇雀、着物デザイナーの斉藤上太郎、ジョージア出身力士の栃ノ心剛史などが登場しているが、インタビューを担当したストレブコーワさんにとって特に面白かったのは後者のふたりだったという。
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「斉藤上太郎さんには、現代と近未来の着物のデザインの方向性について聞いた。日本のファッションはオリジナリティが高く、ロシア人を魅力している。栃ノ心剛史さんには都内のお気に入りの場所について聞いたが、彼が六本木のバーが好きだというのは少し意外で面白かった」

同誌は、若いロシア人ライターたちの目を通して、現代の日本を伝えようとしているユニークな媒体だ。デザインセンスも優れていて、日本人の目で見ても面白いし、何よりロシア人の目から見て日本の何が魅力的に映るのかを理解するうえで参考になる。

彼らは近隣アジアの人たちと同じように、ネットを通じて身近に触れられるアニメやサブカルチャーだけでなく、ファッションや観光など、さまざまな分野でいま日本で何が起きているのか、現代日本の姿に惹かれているようだ。ロシア人は、他の西欧人たちと同様に、日本を異文化としてリスペクトしてくれていることも伝わってくる。
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現代日本を紹介する雑誌「KIMONO」の11号では、国内で「魅力度最下位」とされる茨城県の魅力を特集

日本で入手することは簡単ではないが、もともとオンラインマガジンとして始まっているので、ウェブサイトで誌面の一部を読むこともできる。編集に関わっているのは、前述の編集長と副編集長の他に、フリーランスの編集スタッフ10名、さらにライターを加えると20名ほどになるという。 

次号は4月上旬の発行で、日本の建築やインテリアがテーマだ。モスクワで集合住宅のプロジェクトを進めている建築家の隈研吾のインタビューが収録されているそうだ。「KIMONO」は、ロシア人の新しい日本理解に貢献するメディアであることは間違いない。同誌の今後を期待したい。

連載 : ボーダーツーリストが見た 北東アジアのリアル
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文=中村 正人

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