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中村 正人

国境は知っている! 〜ボーダーツーリストが見た北東アジアのリアル

ボーダーツーリスト。「地球の歩き方D04 大連・瀋陽・ハルビン 中国東北地方の自然と文化」(2016)ダイヤモンド・ビッグ社の編集者として、中国東北地方、極東ロシア、北朝鮮、モンゴルなどの国境地域の町を訪ねている。今年4月、ウエブサイト「ボーダーツーリズム|国境観光を楽しもう」(http://border-tourism.jp/) を立ち上げた。国内ではインバウンドツーリズムの取材を続けており、個人ブログ「ニッポンのインバウンド『参与観察』日誌」を主宰。著書に「『ポスト爆買い』時代のインバウンド戦略」(2017)扶桑社刊がある。

  • タラバガニとマラソンで盛り上がる9月のウラジオストク

    このところ、日本からの観光客も順調に増えているウラジオストク。この街を訪ねるのなら、9月がいちばん楽しいかもしれない。1年のうちで最も注目のイベントが多い月なのだ。まず、9月17日から始まる「カニフェスタ」。日本海に面したウラジオストクは海鮮の宝庫。市内のシーフードレストランは、どの店もカニ尽くしと ...

  • 中国のイケアが日本よりも賑わっている理由

    中国の人たちは、「自宅の内装」という大仕事を首尾よくやり遂げるために、さまざまな口コミ情報を活用している。誰もが、結婚する前に一度は経験することなので、知人や友人に細かく話を訊くのはもちろんだが、彼らがいま最も参考としているのは、新しいライフスタイルを提案する生活情報アプリだ。前回紹介した「好好住」 ...

  • 杭州の複製パリタウンを訪れて知る、中国人の「意識の変化」

    「どの家にも内装で失敗したという後悔がある」こう話す上海人の真意を理解するうえで、実にわかりやすい現実がある。それは、中国のIT社会化を先導してきたアリババグループのお膝元でもある、浙江省杭州市郊外にあるニュータウン「広廈天都城」の複製パリタウンだ。杭州市余杭区星橋開発区にあるこの街には、実物の3分 ...

  • 中国の人たちはどうして自宅の内装を自分たちの手でやるのか?

    今日、多くの中国の人たちにとって、自宅の内装は人生最大の関心事のひとつである。彼らは家を持ち、車を手に入れ、海外旅行もすでに経験した。次に望むのは健康、子供たちの教育、そして身近な住まいの質をいかに向上させるか、そうしたことに関心が移りつつあるという。しかも、中国の人たちは、専門知識が必要で、労力も ...

  • 世界の有名ブランドが狙う中国の住宅設備「32兆円」市場

    6月上旬、上海で住宅の水回り設備の国際見本市「キッチン&バスChina(KBC 2018)」が開かれた。中国といえば、トイレなどの水回り環境に難があることは、一度でも訪ねたことのある人ならご存知のことだろう。上海でも、高層ビルが立ち並ぶ都市景観の威容には驚かされるが、一転、オフィスやレストランのトイ ...

  • 街からビーチまで徒歩5分 ウラジオストクの海水浴と夏の思い出

    ウラジオストクではいま海水浴シーズンが始まっている。冬は海も凍るほどの厳寒の極東ロシアだが、6月下旬から8月中旬くらいにかけては、1年でいちばん暑い季節。日中は30度近くにもなるので、この町の人たちはいっせいにビーチに繰り出す。水辺で肌を焼くだけなら、バルト海沿岸や北緯50度近いアムール河沿いでもで ...

  • スタバがまだない極東ロシアの「手づくりカフェ文化」

    ロシア人は甘いもの好きで、ウラジオストクにはカフェの数がやたらと多い。とくに手づくり感覚の個性派カフェが多いのが特徴だ。なにしろこの町にはまだスターバックスがない。この種のグローバルチェーンが入り込んでいないことも、この街の魅力のひとつだ。とはいえローカルの小規模カフェチェーンの店はいくつもある。坂 ...

  • スパイシーなジョージア料理に舌鼓 日本から2時間の「週末海外」へ

    ウラジオストクでは、本場のロシア料理以外にも食の愉しみがある。近隣アジア出身の住民も多いことから、中国や韓国や北朝鮮料理のレストランもあるし、極東から遠く離れたコーカサスや中央アジアの料理を味わえる店もそこかしこにあるからだ。なかでも代表的なのがジョージア(旧グルジア)料理。日本ではほとんど味わうこ ...

  • ウラジオストクの地産地消料理「パシフィック・ロシア・フード」

    極東ロシアの港町、ウラジオストクはグルメの町といっていい。たとえ首都モスクワから9000km以上離れていても、本場のロシア料理が楽しめるからだ。寒冷な気候から独特の素材や調理法が生まれたロシア料理は、ヨーロッパの影響も強く、味つけも繊細だ。伝統的には帝政ロシアの時代に、フランス料理を取り入れたことで ...

  • 日本から2時間、ウラジオストクがフォトジェニックな4つの理由

    日本を中心にフライト2時間圏内の同心円を描いたとき、ウラジオストクはそのなかでも最上位にランクされるフォトジェニックな町といえるのではないだろうか。なぜ、そう言えるのか。次の4つの理由が考えられる。第一に、港町であること。ウラジオストク港の深い入り江はホーン(角)の形のように屈曲しており、イスタンブ ...

  • いま注目を集める「日本にいちばん近いヨーロッパ」ウラジオストク

    日本人の旅行者数が国内、海外ともに過去最大だったという今年のゴールデンウィーク。では、この夏以降の海外旅行トレンドを先取りする有力候補は何処かご存知だろうか。それは、「日本にいちばん近いヨーロッパ」といわれる極東ロシアの港町、ウラジオストクだ。その名は聞いたことはあっても、場所は何処と思われる方も多 ...

  • 「グループSNS」が最強のガイド 中国人の日本観光術

    すでに、日本を訪れる中国の人たちは、自国の世界一進んだ決済サービスを、日本国内にも持ち運び始めている。実は、日本国内の多くの百貨店や量販店、ドラッグストアなどは、中国の2大モバイル決済アプリである「アリペイ」と「ウィチャットペイ」を導入している。小売側としては、中国の人たちにたくさん買い物をしてもら ...

  • すべての個人情報を捕捉する中国フィンテックの危険性

    前回でレポートしたが、世界一進んでいるといわれる中国のモバイル決済と、それに付随する各種サービスを体験する日々は、まさに驚きと発見の連続だった。その利便性に感心するとともに、中国社会のさまざまな実相も見えてきた。たとえば急速な普及の背景について言えば、コンビニやレストランで「ウィチャットペイ」を使っ ...

  • 上海で「モバイル決済」ライフをしたら、日本の遅れを痛感した

    いま、上海では買い物もレストランやタクシーの支払いも、モバイル決済が当たり前だ。では、いったい中国のフィンテックは、どのくらい進んでいるのだろうか。それを実感するには、日本でふだん使っている自分のスマートフォン(以下、スマホ)に、中国のアプリをインストールして、モバイル決済や付随したサービスを現地で ...

  • 過去最多の訪日外国人、数さえ増えればいいのか?

    2017年の訪日外国人の数は、ついに過去最多の2869万人となった。日本政府観光局(JNTO)は国別内訳を以下のように公表している。トップ5はここ数年不動の1位中国(735万人)、2位韓国(714万人)、3位台湾(456万人)、4位香港(223万人)、5位アメリカ(137万人)。トップ2の中国と韓国 ...

  • 味は残念だけど行ってみたい、海外の「おもしろ日本食」レストラン

    11月上旬、農林水産省は海外にある日本食レストランの数が11万7568店(2017年10月現在)になったと発表した。アジアを中心に店舗数が広がり、2年前に比べ33%増加している。背景には日本を訪れる外国人観光客が増えたことが追い風になったという。だが、海外の日本食ブームの実態は、日本人が期待するイメ ...

  • ウラジオストクで見かけた「もうひとつの北朝鮮人」

    国際的な制裁が強まるなか、海外に出国した北朝鮮の人たちの境遇とはどのようなものなのだろうか。今月上旬から中旬にかけて極東ロシアのウラジオストクに滞在した。日本海に面したこの都市は成田からのフライト約2時間の距離で「日本にいちばん近いヨーロッパ」といわれるが、日本も含めた北東アジアの現在を象徴するコス ...

  • 日本より早く今年も開幕、中国スキーリゾートの活況

    いま中国ではウィンタースポーツ、特にスキー市場が盛り上がり始めている。今月11日、早くも吉林省にある松花湖国際スキー場が営業を開始した。背景には、2022年に開催が決まった北京冬季五輪がある。中国でレジャーとしてのスキーが始まったのは2000年代以降。政府は五輪の年までに中国でのウィンタースポーツ( ...

  • 日本のシェアサイクルはツーリスト向けに徹するべき?

    今夏、中国のシェアサイクル大手のMobike(摩拝単車)やofoが日本に進出するニュースが話題になった。中国語で「共享単車」と呼ばれる有料レンタル自転車は、都市部を中心に驚くほどのスピードで普及した。日本では到底考えられない「どこでも乗れて、どこでも乗り捨てできる」サービスが特徴で、去年の秋頃から一 ...

  • 野放し「中国人白タク」で見えた、日本の遅れ

    今年に入っていくつかのメディアが中国人観光客を乗せた「白タク」問題を散発的に報じていることをご存知だろうか。成田や関空など国内の主要空港、大都市圏を中心に人知れず中国人の運転する「白タク」が増殖している。沖縄や関西方面では地元のタクシー運転手の仕事が奪われ、「このまま野放しにしてもいいのか」という声 ...