実は、全く新しいエンジンを積み、コンセプトカー的な未来形デザインを持つ魅力的なスカイラインが来年登場する予定だ。この組み合わせで今までのスカイラインを覆す。いったい、どんなクルマなのか?
昨年1月、デトロイト・モーターショーで、日産の高級ブランドであるインフィニティからQインスピレーション・コンセプトが発表された。このスタイリッシュな高級セダンが、「日産の近未来的な電動化プラットフォームのベースとなる」とメーカー側はいい、次世代の電動化や自動運転をアピールした。
最近、カーメーカーが「電動化」という表現を使うときは、総合的に「次世代の電動化、自動運転、繋がる化」を搭載することを意味してる。そして、コンセプトというのは、通常、メーカーが提案する「夢」であって、そのままそっくり現実の車となって登場するわけではない。
それなら、このQコンセプトは現在の日産のクルマづくりにあまり意味がないじゃないか? と思われるかもしれない。
しかし、面白いことに、このコンセプトは次期スカイラインに妙に通ずる部分があった。というのは、その未来的な技術を支えるプラットフォームやボディが、実は今現在のガソリン・エンジンにも対応しているのだ。
デトロイトに現れたQコンセプトは、電動化と言いながら、そのプラットフォームは、次期型のガソリン車にも対応し、フードに下に電気モーターではなく、インフィニティQX50に搭載されているのとほぼ同じ4気筒の可変圧縮比エンジン「VCターボ」を積んでいた。つまりガソリンターボだ。
ところが、スカイラインのファンが一番気になるエンジンは、400psを発生する3.0LのV6ツインターボを積むホットバージョンだ。同ユニットは、ピストンの上死点の位置をシームレスに変化させることで圧縮比を自在に変化させ、ターボ付きガソリンエンジンの爆発的な加速性と、ディーゼルやハイブリッドの特徴である燃費性と高い効率を両立するという。なるほど。
400psのスカイライン。初耳かもしれないが、実はアメリカではそんなハイパワーな車両がすでに販売されている。400psを発揮するインフィニティQ50レッドスポーツ400という4WDのセダンだ。でも、なぜかこれまで日本には上陸していなかった。しかし、国内の願望についに応える日が近づいてきている。