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シャオミ創業者 レイ・ジュン(VCG/VCG via by Getty images)

中国のシャオミは2018年7月、香港市場でIPOを行なった。シャオミの上場は、2014年のアリババのIPOに続く規模になると予測され、当初は評価額1000億ドル(約11兆円)規模での上場を目指していると噂された。

しかし、その後シャオミは目標を下げ、評価額540億ドルで、47億ドル(約5000億円)を調達した。シャオミ創業者のレイ・ジュンは調達資金の90%をハードウェア部門のR&Dと、グローバル市場への拡大、インターネットサービスのエコシステムの整備に用いると宣言した。

シャオミは母国の中国では、競合との戦いに苦戦しているが、インドのスマホ市場では2017年第4四半期から、サムスンを抜いて1位に立っている。同社は調達資金により、インドでの地盤をさらに固め事業を多角化させようとしている。

シャオミは昨年4月、インド国内での電子プリント基板(PCBA)の生産体制を、大幅に増強すると宣言した。インド政府は、海外から輸入される電子部品に10%の関税を課しており、シャオミは2015年から「メイド・イン・インディア」計画を進めてきた。

シャオミはインドのチェンナイで既に生産工場を稼働させており、さらに3つのスマートフォンの製造拠点をフォックスコンと共同で開設する計画だ。これにより、価格に敏感なインドの消費者らに、低コストの製品を送り出そうとしている。

調査企業IDCによると、シャオミは2017年第4四半期に、インドのスマホのオンライン販売市場で首位に立ち、市場シェアは57%だった。また、オフライン販売市場では11.2%のシェアで、2位に立っていた。

しかし、シャオミのオンラインでの販売比率は今後下がる見通しで、同社はインド市場で今後、リアル店舗のネットワーク整備に注力していく。

シャオミのインド部門のマネージングディレクター、Manu Jainは今後15都市に新たな拠点を設け、シャオミの旗艦店の「Mi Homeストア」をインド全土に100店舗開設する計画だと述べた。

10億ドルで現地スタートアップを支援

Jainはまた、シャオミがインドのスマホ市場のリーダーシップを握るため、今後5年間で100社のスタートアップに合計10億ドルを投資すると述べた。主要な投資先はソフトウェアとモバイルテクノロジー領域になるという。

シャオミは既に、同社が設立したベンチャーキャピタル「Shunwei Capital」から、インドのHungamaやKrazyBeeなどのインターネット企業に出資を行った。同社はシャオミのブランド価値を高めるため、リングトーンや音楽、映画などのデジタルコンテンツへの出資も行っている。

スマホに限らず、シャオミはインドでEV車やテレビ、ロボット掃除機、空気清浄機などのあらゆる家電製品を展開しようとしている。「当社が中国で展開中のプロダクトの全てが、そのままインド市場に適用可能とは限らない。しかし、現地の消費者の反応を見つつ、市場に合った製品を投入していく計画だ」とManu Jainは述べた。

ハーバードビジネススクールのKrishna G. Palepuは、以前ニューデリーで開催されたイベントで、次のように述べていた。「インドと中国の市場の間には類似点も多い。シャオミのような中国企業は母国での経験や基盤を活かし、インドの様々な分野で市場のリーダーとなることを目指している」

編集=上田裕資

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