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働き方改革の先にあるもの

Dusan Petkovic / shutterstock

前回は、ミレニアル世代やZ世代の仕事に対する価値観やデジタル機器やインターネットを自然に使いこなすことに長けていることを書きました。

デジタルトランスフォーメーションが必要とされている今、彼らのスキルや考え方を年上の世代に対して逆メンタリングの仕組みを作って、世代間コミュニケーションとデジタルトランスフォーメーションの促進を図ろうという動きがあります。

数年前より、GEやJohnson and Johnson、Cisco Systemsなどは、「リバースメンタリング」という制度を設けています。これは若手従業員たちがシニアマネージャー層に対してソーシャルメディアやモバイルコンピューティング、クラウドに関しての彼らのデジタル体験を共有、提供するメンタリングセッションを持つというものです。

伝統的には、メンター制度というと、より年長者が若年者に対してアドバイスをしたり相談に乗ったりするというものでしたが、デジタルトランスフォーメーションが求められる世界では、ミレニアル世代の方がむしろ経験者であるということでしょう。

また、ソーシャルメディアを駆使し、ナビゲートする彼らの洞察には、テクノロジーを使ったマネジメントの新しい在り方や組織文化を含め、慣例に囚われないワークスタイルが生産性を上げる示唆があると言われています。

以下にミレニアル世代の特徴とリバースメンタリングによる効果、効用ポイントを5つ挙げます。

1. 積極的に実験する態度

ミレニアル世代の特徴の一つとして、アーリーアダプターであることが挙げられる。新しいツールを探索してみたり、標準的な使い方以外の様々な使い方を試してみたりすることが当たり前である彼らの起業家的な物の考え方が、既存の業務フローをテクノロジーで変える視点や、より効果的なルーティンを考え出すといったイノベーティブな風を組織に持ち込み、組織文化の新しい創造を促すことにつながる。

2. 仕事時間の使い方

米国においても、旧世代では「早く来て、遅くまでいる」と皆に思われていることが一つの「働く人」の認知であったことが、ミレニアル世代には意味をなさないということ。彼らは自分達の役割、責任にフォーカスをし、実行して次のタスクをこなすということが重要だと考える。

スピーディにやるべきことをやり、仕事を切り上げて帰る人の方が、「仕事ができる人」。自分で自分の仕事の優先順位を決めることができることが、仕事をする上でとても大切であると考える彼らの価値観が、オフィスに長時間いることに価値があると思っている旧世代のマネジメントにも、効率的な時間管理を促し、「働き方」へのマインドセットを変えることを促す事になる。

3. ラーン バイ ドゥーイング

ゲームで育った世代の若者にとって、攻略法やチャンスや新しいテクニックは、ゲームをし、失敗しながら学ぶことが習慣となっており、旧世代の人々に比べて失敗を恐れない傾向がある。

しっかりと学んでから何かに取り組むというより、取り組みながら学ぶ。その際に効率性が多少犠牲になることは、「新しいスキルを学ぶ過程」として許容できる。早くチャレンジし、学ぶことが重要と考える、変化が激しい現代における「学び」に対する考え方の再考を旧世代のマネージャ―層に促し、スピーディーに学び続けることが重要という理解を可能にする。

4. 不安定であることを利用する

ビジネス環境だけではなく、経済や政治的な環境も不安定な現代、そもそも「安定している」という状況をそれほど多く体験してこなかったミレニアル世代にとって、変化は当たり前のことであり、むしろ利用すべきこと。

「過去を捨てることに対して大きなチャレンジを感じない。もし、君が変わりたくないというならば、それは他の人にチャンスをくれてやるということに等しい。たとえ、今安定したマーケットにいると思っていたとしても、皆がそうであるように、数年後にはまた初めから何かを始めなければならないだろう」

これはMashable CEO のPete Cashmoreの言葉だが、変化を当たり前のことと受け止め、むしろそれをチャンスととらえる考え方は、そこかしこで必要とされているイノベーションの源泉だ。変化することをポジティブに捉える考え方が、変わることに抵抗がある世代にとって大きな刺激となる。

文=中原孝子

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