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起業家の「徒然エッセイ」

dotshock / shutterstock.com

はじめまして、関口舞と申します。新卒で入った会社を半年で辞め、22歳でフリーランスに。23歳で起業し、さまざまなサービスを開発し、それ以降ベンチャー業界でがんばってきました。相棒との出会い、共同創業、資金調達、仲間集め、海外進出の挑戦と失敗、必死の資金繰り、サービスのバズやピボット、葛藤…そういったスタートアップ特有の喜びや悲しみを経験したからこそ、見えてきたことがあります。

Forbes JAPANでは、そんないままでの経験を通して感じたことや、学んだことを徒然と書かせていただければと思います。


会社員、フリーランス、ベンチャー企業の経営など、さまざまな働き方を経験したことがあり、またそれぞれの働き方について時折発信していたので、特に学生や若い世代で起業を志向する人などから、「どんな働き方にしようか迷っている」と相談される機会が多くあります。

一概には言えませんが、あくまで私の事例として、会社員、フリーランス、経営者、それぞれの働き方のメリットとリスクを述べさせていただきます。少しでも誰かの参考になれば嬉しいです。まずは会社員について語りたいと思います。

うまくいけばあなたは、「事務所に所属しているタレント」のように価値を発揮できる

最初に言っておきますが、私は会社に長年勤めて活躍されている方を非常に尊敬しています。私は新卒で広告会社に入社したのですが、約半年間しか勤務しませんでした。詳しいことは言えないのですが、会社員という立場を早々に辞退してしまったからこそ、相対的にその素晴らしさや怖さを後々、実感することになりました。

数ある素晴らしさの中で、個人的な実感として最も大きかったのは、「会社員というのは、芸能事務所に所属しているタレントのようなものである」ということです。

フリーランス(一名規模の会社経営も含む)をやっていると、営業をし、取引先と金額や条件面の交渉をし、税金やら何やらの対応をして、と、「自分が一番価値を発揮できる業務」以外のことが忙しくなってしまいます(私の場合でいうと、企画などがメインの仕事になっています)。

特に、私は「自分自身の労働対価の話をする」などが非常に苦手です。そういった打ち合わせのあとは必要以上に疲れてしまいます。私が10万円だと思っていた仕事が、その道のプロの方には「100万円だと思う」と言われたりすることがかなりよくありました。そして毎回、「私の仕事の価値を正しく把握してくれて、条件などの話をまとめてきてくれる人がいたらなあ。税金とか運営も、そういうのが得意な人に任せられたらなぁ……。もっと自分が一番得意な仕事に集中したい!」と思っていました。

いまは少しずつその形を構築できていますが、これが長い間、一番の悩みでした。自分にとっては苦痛な仕事が、ある人にとっては得意という状況なので、適切に役割分担したいな、と。そしてその、一番完成された形が、「会社」だったんだな、とある日、気がつきました。

あなたが会社で働いているとしたら、それはあなたの「最高の価値」を何かしらの形で認められているということです。それが企画なのか、営業なのか、技術なのかは人によって異なります。そしてその価値を一番しっかりと発揮し、最大限の利益を出して運営し、結果としてギャラを受け取っているという形。

これはすなわち、芸能事務所のタレントさんのようなものだと言えるのではないでしょうか? 

素敵なタレントさんの活躍を私たちがたくさん拝見できるのは、ご本人が演技力や表現力、魅力といった最高の価値を発揮することに集中できているから。もしも営業や出演におけるギャラ交渉、スケジュール管理、あらゆる事務作業などを全て本人がフロントに立ってひとりで行っていたらやはり大変で、結果的に売上も下がってしまう可能性が高くなってしまいます。

同じ年数が経過したとき、その専門分野のスキルという点だけで言えば、経営や営業、各種作業などに時間を使ってきたフリーランスのような人と、それ以外は会社の他の担当者に任せて専門分野だけに集中してやってきた会社員だと、やはり後者のほうが、専門性は高くなりやすいと言えると思います。

文=関口舞

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