認知機能の低下につながる7つの習慣 ネクタイも悪影響

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教室でのスマホの使用

米ラトガース大学の研究チームは、同大学で認知心理学を専攻する学生118人を対象に、教室での携帯電話とタブレット、ラップトップの使用を認めた場合とそうでない場合の成績の違いを1学期にわたって調査した。

期末時点での成績は、これらの機器の使用を禁止された学生たちの方が5%高くなった。使用が認められていた学生たちは注意散漫になり、記憶が妨害されたとみられている。こうした関連性を示した初の研究結果ではあるが、同様の影響は職場や家庭でも出ていると考えられる。

慢性的なストレス

慢性的なストレスが精神的能力にも悪影響を及ぼすことは、すでによく知られている。これは、ストレスホルモンとして知られるコルチゾールとその抗炎症作用によるものと考えられる。

ストレスは記憶形成から意思決定、視覚と手の協調、脳体積などにも影響を及ぼすことが分かっている。ストレスの影響を軽減するためには、私たちは瞑想やヨガ、その他のセラピーを通じて自分自身をケアする必要がある。

社会的つながりの欠如

社会的なつながりの欠如とそれによる孤独は、心身の健康に重大な影響を与える。このことはすでに、いくつもの研究結果によって指摘されている。特に、高齢者への影響は大きいとされる。

数年前に発表された研究結果では、社会的孤立は将来の認知機能低下にとって多大なリスクになり得るとの見方が示された。理由は完全には解明されていないが、社会的交流によるストレス軽減効果と、知的・感情的な刺激が減少することが関連しているとみられている。

睡眠不足

昨年発表された脳細胞と認知機能をリアルタイムで観察した研究結果では、夜間の睡眠が不足すると、認知的作業における脳細胞の反応が遅くなり、間違いも増えることが確認された。

過去の研究でもすでに、長期に及ぶ睡眠不足が認知機能と記憶形成能力に影響を及ぼすことが指摘されている。

その他

認知機能に影響を及ぼし得る行動や習慣は、ほかにも幾つもある。当然ながらそれらの中には、変えることが難しいものもある。例えば、貧困は認知機能に悪影響を与えると言われている。知能指数で言えば、13ポイントの差が付く可能性があるといいう。

編集=木内涼子

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