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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

マツダ ロードスターRF

マツダのロードスターが想像以上に進化した。2014年から発売されてきた4代目は、いわゆる「ビッグマイナーチェンジ」の時期を迎え、2つの重要な改良がなされた。そして、先週、横浜で試乗したその改良版は、僕がこれまでに経験した中でもっとも感動的で、思わず声を上げてしまう「アップグレード」だった。

新しくなったロードスターRFに飛び乗り、ステアリングの位置を合わせていると、 僕は思わず「イェース! ついに来た〜っ!」と叫んでしまった。なにしろ、ハンドルを手前に引き出せるテレスコピック・ステアリング機能がついに採用されたのだ。

これまで、どれほどのオーナーがぴったり調整できるステアリングが欲しいとマツダに望んできたことか……。その願いが叶うのにかかった月日は29年! 僕は、ロードスターのエンスー達の嬉しいため息が集まり、どよめくような音が聞こえた気がした。いや、大げさではなく、これはそれほど大きな進歩なのだ。

アドレナリンが湧きあがるのを感じるのに、30秒もかからなかった。最初のコーナーを回って、2リッターのエンジンを吹かすと、タコメーターが上がる、上がる、7500回転のレッドラインまで昇りつめた。エンジンは明らかに以前よりパワフルだ。特に高回転域にパワーがあり、だからどのギアであってもドライバーが感じる心地よいスリルが高まった。



だって、スポーツカーというのは、結局のところ「そのスピード感と風、クルマとの一体感」でしょ? クルマと自分が一つになった感じ。つまり、マツダが1989年から育んできた「人馬一体」という哲学だ。この30年間の販売台数が百万台超という事実が、ロードスターが地球上でもっとも人気のあるスポーツカーであることを証明している。

でも、ステアリングとエンジン、この2点をアップグレードしたことで、マツダはこれまでの明らかな弱点を克服し、このロードスターをまったく新しい次元に押し上げた。

テレスコピック、つまり伸縮するステアリング・コラムが採用されたので、ドライバーはついに、自分に最適のドライビング・ポジションを認識することができるようになった。



このテレスコピック・ステアリングにより、腕をちょうどよい角度に保って運転できるようになった。これでこそ人馬一体、雑念なく楽しめる極楽の境地。いや、逆に「どうして今までやってくれなかったんだ」という雑念が……。

チーフエンジニアの中山雅によれば、ロードスターの第一の課題は常に軽量化だったから、テレスコピックをつけるとクルマが重くなるのが問題だったという。

「今回のアップグレードで、私は計量段階をクリアすることができた。今度こそ、調整可能にするべきだと感じたんです」そして、「テレスコピックにして増えた700gは、他の部分で700g減量しました」と説明した。

文=ピーター・ライオン

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