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働き方改革の先にあるもの

Africa Studio / Shutterstock

「働き方改革」が政府主導で言われ始めてから、企業は時短や残業規制、テレワークなどの「施策」に取り組んでいる。しかし、いつの間にか「部分施策実行」がそれぞれの関係者の目的になってしまい、「なんのため?」が見えなくなってしまっているという声も聞く。

政府によれば、「働き方改革」は、日本の企業文化や日本人のワークスタイル、日本人の「働く」という考え方そのものを変えていこうという改革として位置づけられているということだ。つまり、大きな「変革」が必要とされる動きだ。

働き方改革に示されている多くの施策が「人事」に関わる施策であるとすれば、企業の人事に対して変革の推進役が委ねられているとも考えられる。人事は変革のリーダーシップをとっているだろうか?それとも、やはりリアクション仕事になってしまっているのだろうか?

実態からすると、文化を変えるレベルまでのリーダーシップをとるためには、人事自体に求められるスキルやマインドセットに大きな挑戦となるだろう。働き方改革に関わらず、AI技術の浸透などビジネス環境を取り巻くスピーディーな変化は、人事に対しても大きな変革を与儀なくさせることになりそうだが、働き方改革の先にある働きがいのある環境を作るために今できることはないだろうか。

21世紀のワークフォースの「働く」に対する価値観

20世紀の製造業型の業務が中心であったころは、決められた仕事をきっちりとこなすことが求められ、安定的で確実な仕事とそれに伴う忠誠心、定型的な専門性が重視される環境だった。それが、21世紀のナレッジエコノミーへの移行に伴い、より柔軟な発想と新たな機会を見つけ、常に変わり続けることに対応していける学ぶ力と成長志向が重視されるようになってきた。

デジタルネイティブとも言われたミレニアル世代を中心に、仕事を通じた自己成長があるか、自分の仕事の成果貢献が認知され、それによる社会貢献を感じられるか、人とのつながりや関係性が広がるかといったことを重視する柔軟で自律的な働き方ができることに働くことの価値を見出すと言われている。

しかも、その価値観は、人生100年時代と言われる中、必ずしもミレニアル世代だけの価値観ではなく、新たな価値観を持って第二の働きがいを見つけるシニア世代にも広がっているということだ。

そんな価値観が広がっている今、2017年エクトル・ガルシア氏とフランセスク・ミラージェス氏によって書かれた“IKIGAI”が「長寿ニッポンの幸せの秘密」として出版され、BBCやCNN、ヨークタイムスなどなどメディアにも取り上げられ、ベストセラー本の一冊となった。

文=中原孝子

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